大きな壁はハングルの構造
康「日本語と韓国語は共通点が多いと思います。たとえば、語順が同じとか、漢字の発音が似ているものが多いとか。日本人が韓国語を学ぶときには、隣国の言葉で共通点が多いことに着目して勉強していけば、いろんなことが法則としてわかってくると思います」
魏「私も実際に教えていてそう思いますし、私自身もそれを心掛けています。ただ、実践的に韓国語を勉強している学習者と向き合っていると、難しい面があります。その壁が何かと言うと、ハングルの構造です。子音と母音の組み合わせがなかなか手ごわいです」
康「日本語はすべての発音が母音で終わります。しかし、韓国語は母音で終わるものもあれば、子音で終わるものもあります。この『子音で終わる』という部分が、日本人にとって発音しづらいわけですよね。韓国語の『母音で終わる』という発音は、日本人も完璧に発音できるのですが……」
魏「その通りですね」
康「しかし、日本語には『子音で終わる』という発音がないだけに、韓国語のそういう部分で結構苦労するんですよね」
魏「韓国語の発音を覚えるときには段階があって、まずは母音を覚えていきます。その後は、子音と母音の組み合わせを『左右型』と『上下型』に区別してマスターしていきます。さらに、『子音+母音+子音』の組み合わせに慣れるようにします。それが基本ですが、次の段階では激音や濃音が出てきて戸惑ってしまう。そのときに『辞めようかな』と言う学生が結構多いのです。でも、大学生は単位取得の問題があるので、やめるにやめられないですけどね(笑)」
康「単位は落としたくないですからね(笑)」
(次回に続く)
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