「コラム」韓国におけるアイドルグループの作られ方

韓国の芸能界では、K-POPの新しいグループが次々にデビューしている。この若者たちは、芸能界の育成システムの中で、どのように育てられているのだろうか。具体的な例を挙げて、そのシステムを考えてみたい。

 

練習生という予備軍

韓国の芸能事情に詳しいジャーナリストの朴敏祐(パク・ミヌ)氏は、次のように語っている。
「日本でもよく知られている少女時代の結成過程を例に取り上げましょう。所属事務所のSMエンターテインメントが女性アイドルグループをデビューさせようとしたのは2005年のことでした。以後、2年間に4回の内部オーディションを行なってメンバーをしぼっていきました。そして、最終的に生き残った9人が少女時代になったのです」

この場合の内部オーディションは、練習生という予備軍を対象に行なわれていた。練習生といっても、公開オーディションで選抜された若者たちで、ダンスと歌はもちろんのこと、演技や外国語も学んでいく。
その費用はすべて所属事務所が負担している。
練習生の中でもデビューの機会を得られるのはわずかな人たちで、多くはデビューすらできないまま、芸能界での成功をあきらめざるをえなくなる。(ページ2に続く)

2017.07.12