歌手Lyn 「星から来たあなた」OST曲で中国でも大注目「新市場へのチャンスを得た」

歌手Lyn 「星から来たあなた」OST曲で中国でも大注目「新市場へのチャンスを得た」

韓国歌手Lyn(リン/本名:イ・セジン/32)は先月27日、CCTVを通し中国全域に生放送された大規模音楽授賞式「QQミュージックアワード」に出席した。

この日のレッドカーペットで中国人MCはLynに「わたしの携帯着信メロディー」と彼女が歌うSBSドラマ「星から来たあなた」のオリジナル・サウンドトラック(OST)曲「My Destiny」を聴かせた。一小節だけ歌ってほしいという依頼にLynが応えると、初めは「誰だ?」という表情をしていたフェンス外の観客たちが一斉に叫んだ。

授賞式でもLynは注目の的だった。一部オープニングと二部エンディングを飾った彼女が、オープニングで「My Destiny」を甘美な音色で贈ると、中国圏のスターたちはスタンディングオベーションで歓迎した。

アイドルグループではない韓国国内のバラード女性歌手が、このような舞台に招待されるのは異例的なことだった。韓国ドラマ「星から来たあなた」が中国でブームを起こし、Lynが歌ったOST曲も共に人気を博したのだ。同ドラマのOSTに参加した人気歌手は数名いたが、同曲が主人公ト・ミンジュン(キム・スヒョン)とチョン・ソンイ(チョン・ジヒョン)の切実な愛を表現し、まるで主題歌のような役割を果たした。

「My Destiny」はドラマ終了後にも、香港、台湾、マカオなどのiTunesチャートで1位をはじめ、マレーシア、シンガポールのチャートでも上位圏に浮上し、好評を得た。続けて、Lynが先月6日に8thアルバムを韓中で同時リリースすると、タイトル曲「会いたくて…泣く」は「QQミュージック」ホームページのメイン画面を飾った。

中国から帰国し、最近ソウル市内のカフェで会ったLynは「とても不思議な経験だった」と語る。「中国のあるショッピングモールに行った際、『My Destiny』が2度も流れたんです。また、授賞式のスタッフの携帯電話からも聴こえました。関係者たちは、誰が歌った曲なのか知らないながらも、若者たちは皆この曲を知っている、と言っていました」

「My Destiny」の人気でLynに中国圏でのプロモーションオファーが殺到している。今月だけでも浙江衛星TV「アエギガサ」出演とイベントへの参加で杭州と北京を訪問するスケジュールが2回入っている。台湾や香港のプロモーション活動も論議中だ。

Lynは「わたしも『星から来たあなた』のファンだった」とし、「最終回で悲しいシーンでなくても、キム・スヒョンさんが黙って座っている姿を見て、ただ涙が出た。キム・スヒョンさんがこのドラマのOST曲も歌ったのだが、歌も本当に上手」と話した。

彼女は以前、キム・スヒョンが主演するMBCドラマ「太陽を抱く月」(2012)でも、OST曲「時間に逆らって」を歌い、愛された。中国ファンたちがキム・スヒョンの過去の作品を探し、この曲もやはり現地で注目を浴びている。

Lynは「ドラマOSTは台本、俳優、演出要素で生命力を得る」とし、「韓国語歌詞でバラードを歌う女性歌手の海外活動は容易ではないが、素晴らしい俳優たちが出演した良い作品に歌を乗せられたのは幸運」と説明した。

中国圏の反響はLynにとって特別な意味もある。「デビュー以来、ずっとバラードを歌っていて、『新しいジャンルで変化を遂げようか』という岐路に立っていました。新たなことに挑戦してみたいのと、中国活動のチャンスを得て、これ以上に新しいことはないと思いました。中国進出は雄大です。ドラマ人気のおかげで、わたしにも関心を寄せてもらえるのですから。より大きなステージで歌う機会を得たと思っています」

Lynは最近、プライベートレッスンで中国語の勉強を始めた。「中国語は声調があり発音が難しいが、まねして話してみるとしばしば褒められる」と笑った。中国語を学びながら、中国のSNS微博(ウェイボー/weibo)も開設した。

「まだ微博のファン数は数名しかいない」と話す彼女は「この機会を楽しみたい。言葉は未熟でも、音楽で疎通することがどれだけ波及力があるのか感じたい。幼い頃、歌詞の意味を知らずに洋楽が好きだったように、音楽を愛する中国の方達に、わたしの声で音楽的な挑戦をしてみたい」と語った。

中国活動のためというわけではないが、Lynは8thアルバムの放送活動を積極的にはしなかった。しかし、この間発表した曲が相次ぎヒットする“音源強者”であるように、「会いたくて…泣く」は各チャートで1位や上位圏を記録した。

2014.04.10