「コラム」光海君〔クァンヘグン〕・後編/朝鮮王朝おどろき国王列伝2

光海君の最期

綾陽君が中心となって起こしたクーデターによって、光海君は王宮から追放されてしまい、最後は済州島(チェジュド)へと流される。彼を強く憎んでいた仁穆王后は、何度も光海君の斬首を望んでいたが、新しく16代王・仁祖(インジョ)として即位した綾陽君がそれを絶対に認めなかった。
結局、光海君は処刑されることなく済州島で18年間も過ごし、1641年に66歳で世を去った。
本来の歴史だけを見ていると、光海君は暴君というイメージがあるかもしれないが、王として功績を残している。


たとえば、壬辰倭乱(イムジンウェラン)の戦いによって荒廃してしまった土地を復興させる際に大きな実績をあげているし、外交の面においては、たとえ難局であったとしても国益を損失させることなく乗り越えた。
そのような大きな功績がありながら、結果的にとても恨まれた。
もし、光海君が大北派の陰謀に気づいて、その行動を止めることができていたとしたら、歴史はどうなっていたのだろうか。

 

文=康 大地(コウ ダイチ)
コラム提供:ロコレ
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2017.01.27