「コラム」日本人と韓国人の結婚観、あなたは本当に「韓国」を知っている?

<Wコラム>日本人と韓国人の結婚観、あなたは本当に「韓国」を知っている?

結婚式にまつわる話のついでに、七年前にソウルで行われた結婚式についてお話しします。

この結婚式には大変思い入れがありました。新婦の父親とは二十年来の友人であり、東京大学法学部を卒業し、国家公務員上級試験に合格したエリートで、当時の運輸省(現国土交通省)の局長経験者でした。彼のお嬢さんが韓国の青年と結婚するので相談に乗ってくれないかと頼まれました。正直狼狽しました。

仕事(航空関係)柄日韓の結婚はそれほど珍しくありませんでした。スタッフの中でも五、六組結婚していましたし、式にも参席しました。大体のパターンが日本の女性と韓国の男性でしたが、乗客が空港で往来している女性スタッフを見染めたケースや、韓国の男性との社内結婚、友達の紹介、留学先での出会いと多様でした。

けれども、友人の場合は日本のエリートのお嬢さんが韓国の一般の青年と結婚するというのですから、私の常識からしたら驚きです。日本でも家柄や釣り合いを重んじると思ったのですが、ましてや外国人、それも韓国人ですからなおさらでした。

「結婚を前提に付き合っているのでどんな青年か会ってほしい」とのことでした。

韓国の常識ですと、新婦の家柄からして三大大学を出て、それなりの家柄で、親はある程度の地位がないと釣り合わないと決め付けますが……。

その青年には上記の条件に該当するものが一つもありませんでした。平凡な学歴で父親は早くに亡くなり、母親の手で育てられた一人っ子(韓国は姉妹がいても男の兄弟がいなければこう呼びます)で、仕事も姉婿の経営している旅行会社で働いているのですから、条件としてはいまいちでした。韓国ではお世辞にも花婿候補の上位にランキングされません。

学歴はさておいて、一人息子で夫のいない母親というのは一番敬遠されます。一人息子はその家柄を継ぐ大切な跡取りですから、往々に花や蝶やと甘やかされて育てられただろうし、夫のいない母親は息子に執着して、嫁はいびられると思われています。誰がそんなところにかわいい娘を嫁がせるのか、というのが韓国社会では一般的雰囲気です。

ですが、結婚を前提に付き合っているのですから、こんな韓国の雰囲気を伝えるわけにもいかず、気の重い面接(?)でした。その青年は力強く男らしいイメージではなく、やさしく気持ちの澄んだ印象でしたので、その良さを強調せざるを得ませんでした。幸いにも二人は親元でなくハワイで新居を構えるというので、いびられる機会は少ないといい方向に解釈して一人納得したものです。

友人の大切な娘であるだけではなく、結婚してうまくいかなければ日韓関係が悪化(?)するかもしれない老婆心から、結婚式には彼女がいびられないよう豪華メンバーをそろえ、私がマイクを持って日本から来た来賓と韓国からお呼びした有名な先生らを紹介し、事実以上にこの娘はこれだけの豪華な人々に愛されていることを暗に圧力をかけ、新郎の家族に知らしめることが私にできる精一杯のはなむけでした。


私のこんな取り越し苦労も知らず二人はハワイで双子を産み幸せに暮らしています。私の願いはこの二人だけでなく、日韓間で契りを結んだカップルが末永く幸せに暮らしてくれることです。

文=権鎔大(ゴンヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大発行/駿河台出版社)

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2017.01.25