フランスが第五共和政まで二百年かかったにも関わらず、わずか一世代で第六共和国まで上りつめた国。イギリスが産業革命以後二百年かけて成し遂げた産業化をわずか一世代で成し遂げた国。世界歴史上前例のない短い期間で、「産業化」と「民主化」を成し遂げた国。
我々全員がそれぞれの持ち場で汗を流し努力した結果、国民所得三百四十倍の成長、外貨保有額九千倍増加、半導体輸出世界一位、自動車輸出世界四位、貿易取引額世界八位になりました。
我々がやりました。
我々が成し遂げました。
今や我が歳七十と何歳。一九六〇年代にパートナーに出会い、一間の借家ではじめた新婚生活。愛憎入り交じり生きてきた五十年、二人は四人になり、四人が六人になり、また八人になり、十人になりました。孫たちはたくさん生まれました。孫たちは会いに来ても挨拶をしたようなしないような素振りで携帯に没頭するばかりか、北進統一を叫び神聖な国防の義務を全うした我々の前で、北に追随する若者が我が物顔で闊歩する様、我々の時代は二桁の経済成長だったのに、国民所得二万ドルで足踏みしている国の経済、事故共和国として世界のマスコミをにぎわす様を見ると怒り心頭になります。
二つの意見があります。
自分の子どもですらどうすることもできないのに、世のことをあれこれ言っても仕方ないという意見と、我々が蓄積した経験と知恵を難しくても伝えていこうという意見。
こう考えたらいかがでしょうか。
最近の若者たちは間違っているのではなく我々とは違うだけだと。
世界を熱狂させる音楽も作り、オリンピックではメダルも獲得し、すばらしいこともたくさんするではないですか。我々が今川岸にいって櫓をこいでも川の水が早くなるわけでもなく、反対に漕いでも川が逆流するわけでもないのです。
もう肩の力を抜きましょう。我々は最善を尽くしました。これからは君達が担っておくれ。
我々よりもわが祖国大韓民国をより素晴らしい国にしておくれ。
傍を見てください。今だ美しい伴侶がおり、いつも親しい友がいるではありませんか。余計なことに気をもまず、健康を損ねずに、我々で楽しく健康に暮らしましょう。
決して平穏ではなかった人生であり、辛かったけれども偉大であった七十余年お疲れ様でした。
何はともあれこのような先輩のお陰で今日の韓国があるのです。
また、日本という良い隣国の存在も見落としてはいけないと思います。
このような名もない先輩たちの血と汗と涙によって最貧国だった韓国が先進国になりました。
文=権鎔大(ゴンヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大発行/駿河台出版社)
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