Q.キャラクター設定ができてから、ユ・スンホさんをキャスティングしたということなんですね。
ユ・スンホさんを使いたくてシナリオを変えたのではなく、キム・ソンダルの設定を若くしたので、若くてちゃんと演じられる俳優は誰かと考えたときに、ユ・スンホさんだったということです。
Q.韓国には若くて実力のある俳優がたくさんいらっしゃると思いますが、ユ・スンホさんをキャスティングした決め手というのは?
彼は23歳だと思うんですけど、経験豊富で、確かな演技力を持っている若手俳優というと、それほど多くはいないと思います。今回、映画の中で、変装していろいろな人物になるため、すごく入り込んで感情表現をしなくてはいけないので、それができる俳優というと、選択肢が限られ、真っ先に思い浮かんだのがユ・スンホさんだったので、彼にオファーしました。
Q.制作側がこの俳優だと思ってオファーしても、ダメになるケースもあると思いますが、今回は第一希望が叶ったということですね。
そうです。通常はシナリオを渡して、短くても2週間、長いと1カ月ぐらい、出演可否どころか、連絡すらないこともあるぐらい、返事を待たないといけないんですが、今回はシナリオを渡して、翌日に連絡がきたんです。「シナリオを楽しく読みました。ぜひ会いたいです」と。それで、すぐに会うことになって、とても順調に進みました。
Q.先ほど変装のお話も出ましたが、ユ・スンホさんは女性、老人、王などの変装から、いままであまり見られなかったコミカルな演技を披露するなど、彼の新たな一面を監督が引き出したと思いますが、どのような演技指導をされましたか?
ユ・スンホさんはキャリアが長いので、指導したというより、相談しながら進めていきましたね。基本的にはマジメな人なんですが、時折茶目っ気のある姿を見せていたので、そういう部分を上手く引き出そうという話をしました。
それから、彼はしっかり準備をしてくるタイプで、次にこういう撮影があると決まると、その人物の言葉遣いや動作など、数通り準備してきてくれました。最初の頃は、コミカルな演技に慣れていないので、恥ずかしがったりしていたんですが、こういうのもあります、と見せてくれた中から、僕のほうで良いものを選んだり、この部分をもう少しこうしてみようかとオーダーしながら、作り上げていきました。スンホさん自身も、意欲的に準備して撮影に臨んでくれたので、上手くいったと思います。
Q.シウミンさんは劇中では末っ子的な存在ですが、実際はユ・スンホさんより3歳年上ですよね。どういうイメージでキャスティングされたんですか?
最初、シウミンさんの年齢を知らないまま、EXOにこういうメンバーがいると聞いて、写真だけでイメージを見たら、キュートで可愛い弟のような感じがしたので、一度会いたいと言って、会いました。後から、ユ・スンホさんより3歳上だと知って、驚きましたね(笑)。画面で見たとき、ユ・スンホさんとシウミンさんは兄と弟のように見えるし、シウミンさんは愛らしい感じに見えたので、キョン役に合うと思いました。(3ページに続く)