虎の威を借りた女性
「韓国冬季スポーツ英才センター」は、いかにも胡散(うさん)くさかった。2018年2月に平昌(ピョンチャン)で開催される冬季五輪を名目にして一儲けを企んでいたのが明らかだったからだ。
このセンターは6億ウォン(約6千万円)の支援を政府から受けていた。いわば、国民の血税がセンターに使われていたわけだが、チャン・シホはこの資金を横領した疑いをもたれている。
また、センターはサムスンから16億ウォン(約1億6千万円)以上の後援金を受けている。この件に関して、チャン・シホは後援金を強要した容疑をかけられた。
国会の国政調査特別委員会は12月7日に聴聞会を開いたが、ここに出席したチャン・シホは、センターの設立は崔順実の発案であったと述べている。
「崔氏が指示すれば、私はただ従う立場なのです」
この言葉を真に受けていいのかどうか。
確かに、姪のチャン・シホは叔母の崔順実に従う立場だっただろうが、虎の威を借りてさらに利権を増やしたのではないだろうか。
崔順実スキャンダルの実態は、まだ氷山の一角が見えたにすぎない。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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