「インタビュー」俳優キム・レウォン、“演技がどんどんおもしろくなって、もっと上手になりたいです”

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「めったにいない頑固な俳優だ」

直接見聞きしたキム・レウォンに対する感想だ。記者たちの質問1つ1つに耳を傾け、すぐに答えないで何秒か考えを整理した後で、すっきりと整理された返事をする姿がぴったりそうであった。キム・レウォンが今まで多数の作品の中で見せた繊細な演技が、几帳面な性格からきたものだということを感じることができた。

キム・レウォンは最近放映終了したSBS「ドクターズ」の中でホン・ジホンに扮して「結婚したの?」、「恋人いるの?」、「よし、じゃ」という3つのセリフで女心を揺さぶった。前作の「パンチ」とは180度異なる姿だったのに違和感のない演技をするのはもちろん、9才年下のパク・シネとのピッタリマッチしたケミがこのような人気に大きな役割を果たした。

「今までロマンチックコメディというジャンルを避けてはいませんでした。もちろんロマンチック コメディのシナリオを貰ったが特に魅力的なものがなくて、興味ある作品をしてきただけです。そのような意味で今回の『ドクターズ』は、したことがある職業でもあったしおもしろいそうなのですることにしました。してよかったと思います。こんないい作品があれば、またしたいです。封切りになる映画が2編あって、すぐにはできませんが。視聴者の方々もとても喜んでくださってうれしく、ロマンチックコメディをもう1度したいという欲が出ました。撮影しながらもそうですが終わっても幸せな時間送っています」。

先に述べたように彼が演技したホン・ジホンは「結婚したの?」というセリフでイシューを集めたことがあるが、これは別名「ホン・ジホン印の語り口」と呼ばれてドラマ放映中ずっと流行語のように広がった。多少飽きているという反応もあったが、彼ならではのキャラクターを作り上げた。

「『ホン・ジホンの語り口?』そんなこと考えもしなかったけど。ホン・ジホンのセリフの中で少し恥ずかしくなるような表現をするので鳥肌が立ったりもしましたが、これをそのまますれば本当に鳥肌が立つと思いました。それでどのようにすれば自然にすことができるか悩んでそうなったんです。そのセリフは私が順序も少し変えて、本来作家先生の意図はそれほどでもありませんでした。作家先生にホン・ジホンのキャラクターを男らしい男で行きたいとアピールしたことがありました。本来そのセリフは自信なさそうに目線もあわすことができずするものでしたが、私が変えてしまいました。私は私が変えてよかったと思っていますが、絶対そうじゃないと思っていらっしゃるかもしれません(笑)」。

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キム・レウォンはドラマでも映画でも作品をする間、作家や監督といつも話をしてキャラクターや作品の全般的な部分に参加する俳優だ。受動的にセリフだけを語るのではなく、ある人物を演技する主体として積極的な意見を提示し、一層完成度の高いキャラクターを作り出す。だから自らの演技に対する評価も誰よりも厳しい方だ。

「今回監督に私が演技を間違った部分があると話したことがあります。俳優がテクニック的な部分ではダサくてもかまいませんが、このシーンで何をいうかがポイントなのにそれをのがしていまったことが少しありました。『ドクターズ』を見れば何話からかホン・ジホンが突然重くなり始めます。私がこれを非常に長い1編の映画のように考えてしまったようです。例えば、父が亡くなる時、号泣して大変な状況を体験しましたが、2~3週間が過ぎて空港から入ってきながら私がサングラスをかけて入ってきました。このように父の悲しみを乗り越えて明るく始めることができるキャラクターなので、そんな必要がなかったのに、ある瞬間ヘジョンと対話をしてヘジョンと一緒に私も重くなってしまいました。その時はヘジョンが大変な時期だったので、私はそのまま前で眺めて笑ってあげれば良かったのに、後の内容が分からないとそれを逃してしまってとても残念でした」。

他の人が見れば自ら疲れさせていると感じるほどキャラクターに対して精魂を込めるキム・レウォンの原動力は、ひたすら演技に対する情熱だ。彼はすでにデビュー20年目の俳優になったキム・レウォンを相変らずデビューしてばかりの元気あふれる新人俳優のように見えたりもする。

「私は俳優が情熱がなくなれば終わりだと思います。事実20代後半にスランプがありました。『私は今何をしているのだろうか?』という思いもしましたが、ある監督が『俳優は上手ならすてきで素晴らしいし、下手なら卑俗な職業になってしまう』とおっしゃいました。その当時、ファンたちの応援にも無関心でした。周辺の人々はそれを傲慢だと見るかもしれませんが、私には悩みの多い時間で、今の私があるための過程だったようです。演技がますますおもしろくなっています。したいことも多くてもっと上手にしたいと思います。映画はまだ封切りされていませんが、すでに残念だったことを書き出しています(笑)。

このように作品に精魂を込めるだけに、作品の中のキャラクターから受ける影響もまた相当です。 特にキム・レウォンは映画とドラマを行き来してどんなジャンルでも演技してスペクトルを広げてきただけに、当然多くの影響を受けます。

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「私は俳優を長くしてきました。作品をしながら役の長所だけを持とうと思います。それは俳優生活を長くしたパク・シネさんも同じだと思います。作品の中の人物にたくさん影響を受ける方なので、明るい役だけしたかったです。重くて暗い役や映画をして苦労したことも多くて。それでももうあきらめてしています」。

最終回の視聴率で20%を超え、有終の美をおさめた「ドクターズ」。そして俳優キム・レウォンには久しぶりのロマンチックコメディをもう1度挑戦したいと思わせた作品であるだけに意味が格別だ。 とりわけ多く愛されたホン・ジホンのキャラクターとの別れも残念だと思う。果たして彼が今回の役を通じて得たことは何だろうか。

「よく分かりません。私もまだ若くなることができるかな? ところで手術するシーンを撮影して医師の役をもう1度したいと思いました。深みのある役で。今回は時間もなくてそのまましました。私も時間があったら他の俳優のように手術室に入って、手術シーンも見たりしたかったですが、そうできなくて撮影する時、そのまま『とがったのくれ』このようにしました。自然にしなければならないのでひとまずそのように撮影して監督には後でよく編集してくださいと言いました」。

2016.08.27