桜庭ななみ、L.Joe、辰巳琢郎、ハン・サンヒ監督 登壇
映画『絶壁の上のトランペット』
≪完成披露上映会舞台挨拶トークイベントレポート≫
沖縄・石垣島の美しい景色を背景に命を見つめる日韓合作映画『絶壁の上のトランペット』の完成披露試写会が17日東京・お台場シネマメディアージュにて行われ、主演の桜庭ななみ、共演のL.Joe(TEENTOP)、辰巳琢郎、そしてハン・サンヒ監督が出席した。
心臓移植手術を受けたことから石垣島を訪れるヒロイン・アオイ役の桜庭は「台本読んでイメージしたのは明るくて元気な女性でしたが、監督からは『温かくて優しい女性を演じてほしい』と言われて、そこを中心に考えて一つの切なさを大切にしながら演じました」と役作りを回想。石垣島のロケは「あっと言う間。石垣島の温かさと雰囲気が映画の雰囲気と通ずるものがあって、東京にいる時と石垣にいる時の時間の進み方も違うと思いました。いい時間の過ごし方が出来た」と声を弾ませた。
石垣島でトランペットを奏でる神秘的な青年ジオ役のL.Joe は、この日のために緊急来日。「日韓合作ということが嬉しかったし、日本でも演技をしたかったので、すぐに出演を決めました」と心境を明かすも、トランペット演奏初挑戦には「練習があまり出来なかったので下手です」と照れ笑い。日本語セリフでの演技も初チャレンジとなったが「撮影があった1 年前は実は演技をスタートさせたばかり。それに加えて日本語を覚える事にも苦戦しました。
だから一人でお酒を呑んだりしていました」とやけ酒を告白し「日本のお酒は最高ですね」と笑わせた。
アオイの叔父で児童小説家役の辰巳は、桜庭とL.Joe を見て「大人っぽくなってしっかりしている。この1 年という時間って何だろうと感慨深くなりました」と成長に目を細め「撮影も楽しかったし、バカンス気分なところもあった。スタッフも韓国クルーが多かったけれど、言葉よりも互いの心と心が自然と繋がったような現場だった」と絆を実感。メガホンをとったサンヒ監督も「桜庭さんは奥の深い女優。どこから元気が出ているのかわからないけれど、先に現場に入って来ては毎回のように元気な顔をしている。それに韓国語がめっちゃ上手いし、芝居も完璧」と太鼓判を押していた。
そんな桜庭は、人見知りのL.Joe と距離を縮めるために写真を撮ったというが「撮影した写真を見て『クレヨンしんちゃんに似ている』と言われた」と驚きと共に振り返り「そんな事を言われたのは初めてだった。これは喜んでいいのか?それとも本当にクレヨンしんちゃんに見えたのか?その気持ちを聞きたい」とL.Joe に真意を尋ねた。
ところがL.Joe は「僕はクレヨンしんちゃんが大好きなので、桜庭さんが似ていた事が凄く嬉しかった」と曖昧な返答。これには桜庭も「それは大丈夫だった、という事でしょうか……」と首をかしげ、L.Joe にさらに詰め寄ると、会場は爆笑の渦に。
「クレヨンしんちゃんに似ている」告白は、桜庭にとってかなりのインパクトだったようだ。
舞台挨拶最後に、9月17日(土)初日にも、L.Joe の来日舞台挨拶が決定したことが発表されると、ファンの女性陣から、拍手が沸き起こった。
登壇者のみんなも、1ヶ月後の初日での再会が今から待ち遠しそうだ。
【物語】
東京で写真を学ぶ女子大生だったアオイ(桜庭ななみ)は、心臓移植という大きな手術を受けた後、母・ミツコ(大塚寧々)とともに療養のため伯父・イチロウ(辰巳琢郎)が暮らす沖縄の小さな島を訪れる。そこでふと見上げた絶壁の上に、淋しげにトランペットを吹く青年(L.Joe)を見つけた。その青年ジオが営んでいるという食堂や秘密の海岸で楽しい時を過ごし急速に距離を縮めていく二人。祭りを前に、アオイとジオとの神秘的な出会いが続く。トランペットのこと、イルカのこと、願いを叶えてくれる手紙のこと、家族のこと。そして祭りの最終日、突如心臓の痛みに襲われたアオイは再び命の危機を迎え…
演:桜庭ななみ / L.Joe(TEEN TOP) 大塚寧々 辰巳琢郎/堀田眞三 久保田悠来 立花美優 他
監督・脚本:ハン・サンヒ(『初雪の恋』『愛の言葉』『忘れ雪』)
配給:アーチ・エンタテインメント 2016/日本・韓国/102 分/Ⓒ2016「絶壁の上のトランペット」製作委員会
公式サイト:trumpetofthecliff.com
9月17日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開