「コラム」話題作『師任堂(サイムダン)』でイ・ヨンエが演じる女性は?

07a8a4a7f6f6d1f498888a7df950bed4『師任堂(サイムダン)』日本公式サイトオープン&ティザー映像も公開!©Group Eight

 

『宮廷女官 チャングムの誓い』に主演して以来、あのイ・ヨンエが12年ぶりにテレビドラマに帰ってくるということで大きな話題になっている『師任堂(サイムダン)』。このドラマは韓国・中国・日本で今年の下半期に同時期放送されるということが決まっている。

 

「動画」「師任堂(サイムダン)」ティザー映像

 

日本公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/saimdang/

 

良妻賢母の鑑

イ・ヨンエとソン・スンホンが共演する『師任堂(サイムダン)』は全30話の予定。朝鮮王朝時代と現代を行き来するような構成になるという。
朝鮮王朝時代でイ・ヨンエが演じるのは、タイトルにもなっている申師任堂(シンサイムダン)である。
現在、韓国の最高額紙幣の5万ウォンで肖像画になっている女性だ。彼女は才能あふれる女流芸術家だったのだが、今では“良妻賢母の鑑”としても有名だ。
一体、どんな女性だったのだろうか。
申師任堂は1504年に生まれた。幼い頃から絵の才能が抜群だった。
7歳のときに、有名な画家の山水画を模写したが、それを見た人の中から「本物よりうまいんじゃないか」という声も起こった。
そこまで褒められても、幼い申師任堂は「写すだけでは満足できません」と言ったという。すでに独自の画風を探求していたのだ。

 

朝鮮王朝時代の女性の宿命

彼女が動物を描くと、まるで紙の上で生きているかのようだった。
あるとき、虫を描いた申師任堂がその絵を庭で乾かしていると、ニワトリが寄ってきて絵の中の虫を本当に食べようとした。このエピソードだけでも、申師任堂の筆の巧みさがわかる。
ニワトリも本物でなくて面食らったことだろう。
申師任堂はそれほどの芸術家だったのだが、男尊女卑の風潮が根強かった朝鮮王朝時代に、女性が芸術性を伸ばす生活を続けることは難しく、彼女も親が決めた結婚話に従わざるをえなかった。
夫は生活力のない男で、日々の暮らしは苦しかった。そんな中でも、申師任堂は子供たちをりっぱに育て上げた。
夫もようやく一念発起して、「科挙に受かるまで戻ってこない」と決意して故郷を後にした。
しかし、夫は挫折してすぐに帰ってきてしまった。
このとき、申師任堂が取った行動が語り草になっている。

 

イ・ヨンエの演技が楽しみ

申師任堂は裁縫箱からハサミを取り出して喉に当てた。
「あなたが約束を守れないなら、私は死にます。もう、この世に未練はありません」
夫は驚愕し、必死に妻を止めた。そして、自らの至らなさを詫びて、今度こそ念願の科挙に受かるまで自宅に戻ってこなかった。
夫を出世に導いた申師任堂。母親としても凄かった。
なにしろ、彼女の息子は、儒学の大家の李珥(イ・イ)である。彼は5千ウォン紙幣の肖像画になっている。
母と息子がともにその国の紙幣を華々しく飾っている例は、世界でもほとんどないかもしれない。
そう思えば思うほど、申師任堂の偉大さが身に迫ってくる。
そんな申師任堂をイ・ヨンエが演じる。彼女も母親になり、自分の経験をふまえて申師任堂を演じることができるだろう。
今年の下半期、日本でもKNTVにて放送の『師任堂(サイムダン)』。「イ・ヨンエの復帰作」「ソン・スンホンとの共演」と話題は尽きない。本当に楽しみだ。

 

文=「ロコレ」編集部

コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/

 

【作品情報】
『師任堂(サイムダン)』

主演:イ・ヨンエ『宮廷女官チャングムの誓い』『親切なクムジャさん』
ソン・スンホン『Dr.JIN』『情愛中毒』
演出:ユン・サンホ『太王四神記』『百年の花嫁』
脚本:パク・ウンリョン『アンニョン!コボンシルさん』『二度目のプロポーズ』
制作:グループエイト『宮~Love in Palace』
2016年/韓国/全30話予定/©Group Eight

2016.07.06