韓流ブームが起きる前、日本人は韓国という国に関して「キムチ」「焼肉」「ハングル」など、わずかなイメージしか持っていなかった。
けれど、韓国ドラマをたくさん見ることによって、日本との違いや共通点を数多く見いだすことができた。特に、人生の深みを感じさせてくれることも多い。そこで、韓国ドラマから得られる人生の知恵を7項目にまとめてみよう。
悪行には厳罰をくだす
<知恵1/家族の絆を執拗に描くのが韓国ドラマ!>
家族愛をテーマとして作られている韓国ドラマは多い。
そもそも、家族とは我々の社会生活において最も小さな組織ではあるが、自分自身にとって最も大切なものである。それをテーマにすることは、視聴者にとっても一番切実な題材になる。
もちろん、日本でも家族愛が強いが、儒教思想の強い韓国では家族の絆がハンパではなく堅い。そこを、韓国のドラマも執拗に描く。そういう家族愛が、日本からは羨ましく見えることも多いのだ。
<知恵2/「水戸黄門」よりも勧善懲悪がハッキリ!>
韓国ドラマでは、悪いヤツは最後にとことん悲惨な目にあう。罪の重さに比例して報いを受けるというのが、韓国ドラマの結末の鉄則になっている。
あいまいにはせず、悪行にはかならず厳罰をくだす……この徹底した勧善懲悪ぶりにスッキリする。
ドラマを通して人生に警告!
<知恵3/華やかなチョゴリが色彩で盛り上げる>
チョゴリを着てお辞儀をする姿には、優雅さと美しさを感じる。また、女性が立膝をついて座っている様子もサマになっている。一見すると、行儀が悪いとも受け取れるが、この座り方はチョゴリを最も優雅に見せる座り方と言われている。
和服には和服を美しく見せる座り方があるように、それぞれの民族衣装には美しく見せられる姿勢がある。
それを尊重するのもまた文化である。
<知恵4/ありえないことが起こるのがドラマ!>
韓国ドラマの定番は、出生の秘密、交通事故、記憶喪失、異母兄弟疑惑……。通常ではありえない設定のオンパレードだ。
けれど、そう言い切ってしまうとドラマにならない。それに、今の世の中、本当に変わったことが起きないという保証はない。それだけに、我が身も事故や災難にはいつも備えなければならない。そのことを、韓国ドラマは万に一つの出来事を通して警告してくれている。
<知恵5/貧富の差は成功へのパワー!>
韓国ドラマのラブストーリーでは、主人公2人の間に貧富の差があり、それが障害になっている場合が多い。
一方、最近の日本のドラマは貧富の差をあまり扱わない。これは、総中流意識の表れなのか。
韓国も今や経済成長を成し遂げたが、ドラマの世界ではとことん貧困を描く。確かに、貧困や逆境をバネとして精進する主人公たちの姿には勇気づけられる。やはり、人間にとって貧しさを乗り越えるというのは、最大のエネルギー源なのかも。
愛の言葉があふれている
<知恵6/礼儀知らずの若者は韓国に留学させよう>
言葉の語順が日本語と同じであったり、家に上がるときに靴を脱ぐ習慣があったり、挨拶のときにていねいにお辞儀をしたり……韓国と日本は非常に似通った部分が多い。やはり両国の人はお互いアジアの中で最も近い民族ではないだろうか。一時は不幸な歴史があったが、理解しあおうとすれば一番身近な友人同士なのである。
とはいえ、礼儀に関しては韓国のほうが今も徹底している。日本では、人との関わりが希薄になりかけていて、特に「目上の人に対する礼儀」が危機に瀕しているが、韓国ドラマでは礼儀正しい場面がよく出てくる。
そうした光景は、「昔は日本にもあったが今は置き忘れてきてしまった何か大切なもの」を思い出させてくれる。
<知恵7/恋する2人はロマンチックに過ごそう>
韓国ドラマでは、聞いているほうが恥ずかしくなるようなセリフが多い。まるで文学少女が好みそうな愛の言葉を、大の大人がまじめに言ったりする。でも、考えてみれば、言われたほうは決して悪い気がしない。それどころか、ロマンチックな気分にずっとひたることができて、いいことづくめだ。
恋する2人は、まさに幸せの絶頂……それならば、とことん純粋で甘い世界を展開しよう、というのが韓国ドラマの心遣いなのである。
いいことは、ぜひ見習っていきたい。あなたも、一番愛する人に砂糖もとける甘いセリフを言ってみませんか。
文=「ロコレ」編集部
コラム提供:ロコレ
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