「コラム」『テバク』以降のチャン・グンソクの兵役問題は?

18adc4ab7ad174febd949210f549d8c1写真=韓国SBS『テバク』公式サイトより

現在は『テバク』の終盤の演技に全力を注いでいるチャン・グンソク。このドラマが6月に韓国で放送を終えると、彼の兵役問題がクローズアップされるに違いない。今年29歳の彼は、いつ兵役に入る予定なのだろうか。

8月に数えで30歳になる

テギルという主人公の役を絶対に逃したくない、という強い意気込みで『テバク』の主演を決めたチャン・グンソク。彼は、チェ・ミンス、チョン・グァンリョルといった名優たちと競演し、本格的な時代劇で本領を発揮している。

視聴率のうえでは、チャン・グンソク自身が「惜しい気持ちがあります」と言うとおり、かならずしも満足がいく数字ではないが、それでも俳優として数字以上の評価を彼は得ている。

ラブコメでの成功をすべて捨てて新しい自分に生まれ変わる、と制作発表会で語った言葉は鮮烈だったが、チャン・グンソクはそれだけの決意を『テバク』でしっかり生かしてくれた。

彼の代表作として『テバク』の名が挙がってくるのも必然だろう。

その『テバク』の放送が終了するのが6月。息つく暇もなく、チャン・グンソクは7月に東京と大阪でツアーを予定している。

日本ではまだ『テバク』の放送の真っ盛りであり、大いに盛り上がったステージとなることだろう。

日本でのツアーが終われば、チャン・グンソクは8月4日に満29歳の誕生日を迎える。韓国式の数えでは30歳になる。

こうなると、いよいよ兵役入りもカウントダウンになってくる。

慣例は「29歳までの入隊」

チャン・グンソクの場合、兵役計算年齢では、今年1月1日から12月31日まで「29歳」の扱いになっている。そして、来年1月1日からは「30歳」というふうに兵役で計算される。

韓国の兵役法では「30歳を超えて入隊を延期できない」という決まりがあるので、31歳まで兵役入りを延ばすことは不可能だ。

ならば、30歳まではいいのか、という話になるが、過去の芸能人で兵役入りが30歳になった人はほとんどいなかった。慣例から言うと、「29歳までに入隊する」というのが一般認識になっている。

そして、やむをえない場合に特例として30歳まで入隊を延期できる、というのが実情ではないだろうか。

チャン・グンソクには、特例を適用する理由が特に見当たらない。そうであるならば、今年中の入隊が常識的な選択になる。

仮に「すばらしいドラマの主役オファーが来た」「超話題の映画の出演依頼を受けた」といったケースが生じれば、正当な理由を付けて兵務庁に来年までの兵役延期を申請する可能性があるが、それについても兵務庁が許可を出すという確証はない。つまり、不確定要素にならざるをえないということだ。

ファンは兵役満了を待ってくれる

今でも、チャン・グンソクの元には、いくつかの魅力的なオファーが届いているに違いない。その中身と兵役入りの時期を勘案しながら、今年後半の予定を立てているというのが現状だろう。

ただし、兵役入りのタイミングを遅らせば、それだけ追い込まれるという事実をしっかり把握すべきだろう。

選択の余地がなくリミットになったので入隊するというのでは、その後の兵役期間に何も生かせなくなる。

むしろ、兵役期間中にもチャン・グンソクの特別作品(CD、DVD、フィルムコンサートなど)を定期的に発表できるようにすれば、ファンはそれらの作品を楽しみながら彼の兵役満了を待つことができる。

当然ながら、そういう活動計画は水面下で進行しているものと思われる。そうした準備を万全に行なって今年中に入隊するというのが、彼にとって一番いい選択ではないか。

何よりも、兵役入り前の最後のドラマとして『テバク』は申し分がない。この作品でチャン・グンソクは間違いなく新境地を開いている。

そうであるならば、たとえ兵役によるブランクがあっても、その後には、『テバク』につながる意欲作で芸能界への復帰を飾ることができるだろう。

軍楽隊も選択肢の1つ

少し気の早い話だが、仮に兵役入りしたとして軍楽隊員をめざす、というのはどうだろうか。

その根拠は、軍楽隊という存在がチャン・グンソクに合っていると私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は思うからだ。

各師団に所属する軍楽隊の場合、隊員は新兵訓練中に選抜されることが圧倒的に多い。その際には、面接や実技テストはあるが、腕前がプロ級である必要はない。楽器にしても、そこそこの経験があれば、それだけで選抜される可能性がある。

たとえば、東方神起のユンホの場合は、「打楽器の担当者」として第26師団の軍楽隊に選抜されている。

チャン・グンソクにしても、新兵訓練中の特技申告の際に「軍楽隊が希望」と名乗り出れば、かなりの高い確率で合格するのではないか。「あのチャン・グンソクを落とせるわけがない」と上官が考えたとしても不思議はないのだ。

師団に所属する軍楽隊員になれば、通常の軍務が楽器の練習になるし、民間支援のコンサートなどでファンの前に姿を現すことも可能である。

天性のエンテーティナーとも言えるチャン・グンソク。「芸能兵」が廃止になってしまった今、軍楽隊こそが彼の才能を軍隊で生かす方法なのではないだろうか。

今年の後半になってチャン・グンソクがどんな決断をしているか。とても興味があることだが、軍楽隊も選択肢の1つであることは間違いない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/

2016.05.28