「コラム」韓国の視聴者は『テバク』に何を期待しているか

5月3日の放送で第12回を終えた『テバク』。視聴率も上昇に転じて、視聴者の関心も高まっている。SBSの『テバク』公式サイトの視聴者掲示板にも貴重な意見が次々にアップされている。韓国の視聴者は『テバク』にどんなことを期待しているのだろうか。

ファンをうならせるヨ・ジングの眼差し(写真=韓国公式サイトより)

ファンをうならせるヨ・ジングの眼差し(写真=韓国公式サイトより)

テギルとヨニングンに注目

『テバク』の視聴率は、5月2日放送の第11話が8.9%で、5月3日放送の第12話が9.2%だった。

視聴率を9%台に戻した『テバク』。今後はさらに上昇気流に乗っていくはずだ。過去の最高視聴率は第2話の12.2%。ストーリーが面白くなってきたので、それを超えることも十分に可能だろう。

韓国の視聴者が特に注目しているのが、チャン・グンソクが演じるテギルとヨ・ジングが扮するヨニングン(後の英祖〔ヨンジョ〕)の兄弟愛である。

たとえば、次のような意見があった。

「ますますヨニングンとテギルがかっこいいですね。バックミュージックも良くて、映像もすばらしいです。タムソをめぐって三角関係、あるいは四角関係が期待されますね。とにかく、ヨニングンとテギルが会うシーンが増えればいいですね。ヨニングンの肉声が本当に最高です。暗くて重い中で物語が進行していますが、ロマンスも登場し、ヨニングンとテギルの魅力がさらにあふれるようです。また、粛宗(スクチョン)と李麟佐(イ・インジャ)のカリスマ性にいつも背筋が凍るほどです」

「ようやく、大虎になったテギルに会えるのですね。兄弟の活躍に期待します」

 

主人公は李麟佐?

前半の放送が終わった『テバク』。物語を大きく動かしていたのはチョン・グァンリョルが演じた李麟佐(イ・インジャ)だった。

そのことは韓国の視聴者も強く意識していたようだ。

それは、次のような意見にも表れている。

「チェ・ミンスさんの役割が大きいですね。全体的にストーリーの均衡がしっかり取れています。ところで、李麟佐が主人公のように見えますが……」

「いつも面白く見ていますけど、主人公の場面が少なくなって、李麟佐の場面がとてもたくさん増えていますね」

「李麟佐の計画は、とんでもないですね。身分制廃止までいくというのは、完全に朝鮮王朝自体をひっくり返すことになります。いっそのこと、王族の血筋である李麟佐自身が王座に座ればいいのかも」

他にも、王宮の中の権力闘争に注目する意見も多かった。

「主な内容は王権に関するストーリーのようですね。ただし、テギルを王に擁立するためには、宮中のストーリーを先にしっかり描かないといけません。景宗(キョンジョン)とヨニングンの対立をもう少し詳しく見せるのが良いでしょう。景宗とヨニングン。2人の演技がとてもいいので、物語にさらに惹かれていきます」

異母兄弟である景宗とヨニングンの王位争いも、『テバク』の後半でヒートアップしていくことだろう。

 

成長したテギルに期待!

『テバク』の制作陣に苦言を呈する意見もあった。

「『テバク』が面白い。ところで、気になることを1つ。ドラマの中に、コムンゴという楽器を演奏する場面が出てきました。楽器は明らかにコムンゴなのにカヤグムみたいな音が出ていました。その上、コムンゴを逆さに置いて、カヤグムのように演奏をしていますが、カヤグムとコムンゴは演奏方法が違います。このドラマは韓国だけでなく、海外でも放送されます。誤った場面を見られることがとても心配です」

様々な意見がある中で、やはり目立つのはチャン・グンソクが演じるテギルの活躍を期待する声だった。

「テギルの魅力にはまって抜け出せずにいる1人です。とにかく、彼が経験せざるをえなかった苦労に心がひどく痛かったのですが、ようやくテギルの本来の姿が現れて、ときめきながら心が満たされています。強烈ながらも余裕がある目つき! 暖かい心と細心な配慮! カリスマ性があふれながらもユーモラスなテギル特有の魅力に、これからの歩みがとても期待されます」

来週から後半の部に入る『テバク』。いよいよテギルも大きく成長し、今後は彼が中心の物語になるはず。チャン・グンソクの演技にも大いに期待しよう。

 

文=「ロコレ」編集部
コラム提供:ロコレ
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2016.05.05