航空機に「BTS(防弾少年団)」を着せたらファンが殺到…「チェジュ航空」がファン心と収益を得るマーケティング



2023年のグループ「BTS(防弾少年団)」のデビュー10周年を記念して運航された「チェジュ航空」のラッピング機が公開されると、特別なフライトを体験しようとするファンたちの関心が殺到した。ラッピング機への搭乗の可否や限定版搭乗券に関する問い合わせが相次ぎ、実際に航空便の利用も増加した。

航空機の胴体に、K-POPスターや文化コンテンツなどを施す“ラッピングマーケティング”が、ブランドの宣伝を超えて、ファンダム需要を引き寄せる広告・提携事業へと進化している。高い為替レートや原油価格の変動により、航空業界のコスト負担が高まるなか、航空会社の新しい付加収益源としても注目されている。

22日、「チェジュ航空」によると、会社は、K-POPグループ「ZEROBASEONE」の6thミニアルバムの発売を記念したラッピング機を、国際線に投入した。新しいアルバムに込められた“上昇”や“新しい出発”の意味を、航空機を通じて、視覚的に表現するという趣旨だ。

「チェジュ航空」は、「ZEROBASEONE」が、日本や中華圏で堅実なファンダムを保有するうえに、同社の国内外顧客層とも接点が大きいと判断し、コラボを決定した。実際、ファンたちは、「チェジュ航空」と「ZEROBASEONE」を結び付けて、“チェシカムン”という愛称まで作り、反響を得ている。

「チェジュ航空」のマーケティング担当のイ・ウンエマーケティング企画担当課長は、「グローバルなファンダムを保有するアーティストとのコラボは、航空機のラッピングが、単純な広告を超え、顧客体験とブランド話題性を同時に創出できることを示した」とし、「今回のコラボは、特に日本の顧客から大きな関心を受けた」と述べた。

航空機のラッピングは、過去、航空会社の自社ブランドや専属モデルをPRすることに主に活用された。「チェジュ航空」は、2012年当時、広告モデルだった「BIGBANG」を皮切りに、イ・ミンホ、ソン・ジュンギ、「東方神起」などのイメージを航空機の胴体に適用した。

最近では、コラボレーションの対象や活用目的が、よりいっそう多様化した。「チェジュ航空」は、2022年にキャラクターの「ジャンマンルピー」を活用したラッピング機を披露したのに続いて、アンドン(安東)市、カンヌン(江陵)市、「Antenna Music」、国家遺産庁などと相次いでコラボした。航空機が、K-POPだけでなく、地域観光と国家遺産、キャラクターの知的財産権(IP)を知らせる“動く広告板”に変身したのだ。

ただし、年間に運航できるラッピング機の数が限られているだけに、コラボレーションの対象は厳選される。キャンペーンの目的が明確なのか、「チェジュ航空」のブランドとシナジーを生み出せるか、海外市場への拡大可能性と話題性があるのかなどを、総合的に検討する。航空愛好家やファンが、空港で航空機を直々に撮影し、写真や動画をSNSに共有し、広告効果がオンラインで拡散される可能性があるからだ。

航空機のラッピングは、運航の過程で発生する急激な気圧・温度変化・強い空気摩擦に耐えなければならず、一般の屋外広告物より、設置難度が高い。空気摩擦が強い両側の翼と、エンジンカバーなどには取り付けられず、非常口や窓のように安全に直結する部分も、グラフィックで隠してはならない。

「チェジュ航空」のマーケティングチームのイ・ヒョンジュ広告・提携担当課長は、「航空機の胴体が曲面構造であるため、一つ一つの角度によりグラフィックが、どのように見えるかも検討する」とし、「航空機は、さまざまな国を行き来するだけに、海外の消費者が広告の内容を理解できるか、特定の国のイメージを毀損(きそん)する恐れがないか、利用客に拒否感を与える可能性も細かく確認する」と説明した。

航空券の販売だけで収益性を高めることが難しい格安航空会社にとって、航空機を活用した広告事業は、運賃以外の売上を拡大できる手段だ。同時に、K-POPと地域観光、国内企業の商品を、海外の消費者に知らせるグローバルなマーケティングチャンネルとしての価値も高まっている。

最近は、機体ラッピングだけでなく、座席のトレイテーブルや窓、機内壁面パネルなども、新しい広告商品として活用されており、これと関連した企業からの問い合わせも増えているというのが「チェジュ航空」の説明だ。

イ・ヒョンジュ課長は、「航空機ラッピングは、ブランドの話題性と顧客体験をともに作り出し、結果的に航空会社の付加収益にも、プラスの役割をもたらす」とし、「今後、多様な産業とのコラボを拡大し、K-ブランドの価値を広め、国内企業のグローバル進出を支援する橋渡し役を強化していく」と述べた。

 

WOW!Korea提供

2026.06.22