俳優カン・ドンウォンが新作「黒い司祭たち」でオフシーズンの劇場街を騒がせた。今月5日に封切りしたこの映画はたった2日で50万人近い観客を集めて疾走中だ。観客の反応も上昇中なので週末の本日(7日)からさらに爆発的に観客を集めるだろうと関心を集めている。2015年の秋、再び「カン・ドンウォン症候群」がやって来る。
カン・ドンウォンはイケメンだから「神秘的な男」だと思うのは誤算だ。見かけが「神秘的」なのは認めるが、知ってみれば多作俳優で、熱い男だ。2大イケメンスターに選ばれるウォンビンが「アジョシ」以後CFの他には数年間、音沙汰の無いのとは正反対だ。
しかし、大衆にはカン・ドンウォンは相変らず「神秘主義」の俳優だ。それもそのはず、バラエティ番組に一切出演をしないでドラマ出演も珍しかった。テレビで顔を良く見かけないのでカン・ドンウォンにいつのまにか「神秘主義」というレッテルが貼られてしまった。
今月4日にカン・ドンウォンのJTBC「ニュースルーム」出演の便りが伝えられ、それを聞いた大衆が驚いたのもそのためだ。カン・ドンウォンの「ニュースルーム」出演は約11年ぶりの放送プログラム出演だ。彼がどれくらいテレビに姿を表わさなかったのかがわかる。
しかし、本来カン・ドンウォン本人は「神秘主義」とは距離が遠い。「私は神秘主義ではありません。私は多作俳優です」とインタビューするたびに弁解している。
なぜカン・ドンウォンがくやしさが混ざった弁解をするかは、フィルモグラフィーを調べればわかる。彼ほど熱い俳優はいない。過去2003年「威風堂々な彼女」以後、軍隊に行っていた期間を除いては着実に自身のフィルモグラフィーを積み重ねてきた。
出演作品の年度数だけ確認しても彼がどれくらい熱烈に演技をしてきたのか知ることが出来る。「威風堂々な彼女(2003)」、「1%の奇跡(2003)」、「彼女を信じないでください(2004)」、「オオカミの誘惑(2004)」、「マジック(2004)」、「デュエリスト(2005)」、「私たちの幸せな時間(2006)」、「M(エム)(2007)」、「チョン・ウチ 時空道士(2009)」、「義兄弟 SECRET REUNION(2010)」、「超能力者(2010)」等休む暇無く走り続けた。軍隊を除隊してからもカン・ドンウォンの俳優熱は続いた。「The X(2013)」で軽くからだをほぐした彼は「郡盗:民乱の時代(2014)」、「世界で一番いとしい君へ(2014)」そして今年「黒い司祭たち」、「隠された時間」まで彼は本当に忙しかった。2015年だけ見てもカン・ドンウォンは休む暇なく走っている。
彼がこのように多作活動をしているのは俳優としての欲、恐れずにチャレンジするマインド、そして単純に演技するのが楽しいから。演技に対する欲がますます大きくなって、いろいろな作品を通じてその欲を消化している。それだけでなく「オオカミの誘惑」のイケメンから「チョン・ウチ 時空道士 」のあどけないいたずらっぽさ、「超能力者」という独特なキャラクターまでカン・ドンウォンはチャレンジすることを恐れなかった。いわば俳優としての欲と一脈相通じる部分があるようだ。
俳優として演技するのが楽しいのも彼が多作をする理由の1つだ。彼は最近あるインタビューで「作品を撮影するのがたのしいです」と明らかにした。休む暇なく演技をする原動力はまさに演技が楽しいからだ。本人自ら演技を楽しむので、当然観客も彼の映画を見たくなるのではないだろうか。
「黒い司祭たち」は交通事故にあってから不思議な症状に苦しめられる少女とその少女を救うための2司祭の話を扱った作品で今月5日に封切りした。