映画「中間界」、5日分の作業を2時間で…初の「AI長編映画」がシネマ街の突破口になるか
「人が作業する時、5日ほどかかった車両爆破シーンのコンピューターグラフィック(CG)を人工知能(AI)にしたら、1~2時間で済むようになった」(カン・ユンソン監督)
韓国内商業長編実写映画でAIを全面活用する初めての事例が登場し、目を引く。 製作費の上昇と観客数の減少、収益率の悪化などで最悪の危機に直面した韓国映画界にAIが新しい機会の要因になりかねないという観測が出ている。
15日に公開された映画「中間界」は映画「犯罪都市」などを演出したカン監督がAI演出者クォン・ハンスル監督と意気投合して披露した韓国内初のAI商業長編ブロックバスターだ。 これまでAIが活用された映画は5~20分内外の実験的短編が大部分だったが、「中間界」はランニングタイム60分に続編制作まで予定されたシリーズ映画だ。
ピョン・ヨハン、キム・ガンウ、パン・ヒョリンなどが主演を務め、死神クリーチャーを含めた16種のキャラクターと主要アクションシーンは全てAIで具現した。 これまでCGシーンはデザイナーが数日にわたって手作業で作ったが、AIは学習したデータを基に数時間で似たような水準の結果物を作り出したという評価だ。
AIは優れた学習能力を基に急速に進化している。 カン監督は「ことし初めまではAI技術力は実写映画とよく混ざり合わないほどだった」としながらも「だが今は非常に速い速度で発展するのが目に見える。『中間界』の撮影中にも引き続き発展し、速度についていくのが難しいほどだ」と説明した。
チョン・チャンイル映画評論家は「AI技術は製作費と制作期間節減に止まらず、今後は観客の認識自体を変えることになるだろう」とし「AIが作った映画に対する拒否感は時間が経つほど減るだろう」と見た。
AIを効果的に活用するためには、企画段階から具体的な合意が必要に見える。 「中間界」に出演した俳優パン・ヒョリンは「一般実写作品に比べて想像に頼る部分が多いだけに、演技する過程で人と人の間の交流がさらに多く必要だった」と話した。
WOW!Korea提供