女優ハ・ジウォンが画家になった。
ハ・ジウォンは個人展「私が私である理由を覗き見る」を開催する。ハ・ジウォンは今回の展示を通じて女優として生きてきた時間と数多くのキャラクターのペルソナの中で経験したアイデンティティの揺れをキャンバスに盛り込んだ。
ハ・ジウォンの作品は新表現主義と新構想系列の色彩が明確だ。歪んだ顔、解体された身体、自我と他者の境界が崩れた形状がキャンバスをいっぱいに埋め、黒い背景の中でその存在感がさらに強調される。
文化学博士リュ・ジェホンは「彼女の肖像画で顔は、スローモーションのように隠れた瞬間を大切にするが、揺れ動く感情を凍らせてしまったような一場面のフリーズフレームだ」として「自我と他者の体を混ぜて分離しながら同一視と非同視を繰り返す」と説明する。続いて「暗い背景は光を吸収して人物の表
情と衣装、質感をさらに強調する」と解釈した。
ハ・ジウォンは「世の中には多くの“私”が存在する。スクリーンの中のキャラクターとして知られている私、周囲の知人が知っている素朴な私、家族が知っている幼い私、また私だけが知っている私と、私も知らない意外な私もいる。この数多くの“私”の中で果たして私は誰なのか」として「その瞬間に狂って私を残すことなく、体も心もその人物に、その人生にオールインしてきた。そしてある瞬、私の前では私を見つけることができなかった。残った“私”はどこにいるのか。数多くの“ハ・ジウォンたち”の中に、まだ私が生きているのか」と語った。
一方、ハ・ジウォンの個展は27日から10月31日まで、キョンギド(京畿道)ナミャンジュ(南楊州)市のビスタベリー展示場で開催される。