ヒップホップが上手な少年がいた。貧しかったが幸せな家庭、息子を信じて応援してくれる温かな両親の愛のもとで、その少年は夢を育んだ。「韓国に行って歌手として成功する。そして両親を夢に描いていた母国に連れて来て幸せに暮らす」と。2015年秋、“怪物新人”として登場したYGエンターテインメントの新人グループ「iKON」のBOBBYのことだ。
夢を叶えた。YGのある消息筋によるとBOBBYは最近、両親をソウルへ呼び自分のステージを見せて熱い涙を流したことがわかった。YG米国オーディションで選抜され、若くして一人韓国で宿所生活を続けていた彼が母親の愛情がたっぷり詰まったご飯を食べながら、さらに力を出していると伝えた。
BOBBYは5〜6年前、YGの米国オーディション当時もヤン・ヒョンソク代表プロデューサーなど審査委員の前で「僕の夢は両親を韓国に連れて行って幸せに暮らせるようにすること」とオーディションを受けた心境を明かし、感動を与えたという。審査委員らはBOBBYの秀でた音楽性と優れた実力に驚いた後、最近は珍しい幼い少年の親孝行にさらに驚いたというのが、関係者の証言だ。
YGの練習生に選ばれ、韓国に来た後もBOBBYは家族の愛と両親への恋しさを頻繁に表した。「iKON」メンバー最終選抜オーディションである「MIX & MATCH」の際も彼は「僕がもっと頑張ってはやく両親を連れて来なければならないのに…残念だ」と涙を流す姿でファンの胸を痛めた。
BOBBYの両親が韓国で息子と幸せな生活をするようになったのは昨年9月、Mnet「SHOW ME THE MONEY」優勝が起爆剤として作用した。「苦労した母親に家を買ってあげるのが夢」だったラッパーBOBBYに所属事務所YGは賞金1億ウォン(約1000万円)全額を優先的に支給する配慮を惜しまなかった。その際、韓国メディアの報道記事には「ヤン・ヒョンソク代表がBOBBYの『SHOW ME THE MONEY3』優勝のニュースに接するや、賞金から会社の分け前や別途の経費を一銭も引かずに1億ウォン全額を先に支給するよう支持した。ヤン代表が練習生としてBOBBYをトレーニングさせるときは厳しく接したが、彼の貧しい家庭の暮らし向きや真心のこもった親孝行にいつも気にかけていたことがわかった」という取材記録が残っている。
この賞金とBOBBYがこれまで切り盛りして貯めたお金、そしてYGの目に見えない後援が重なり、BOBBY家族はソウル某所についにスイートホームを建てた。
BOBBYは苦しい生活の中で息子の成功だけを願って、四苦八苦してきた母親への切ない心情を番組でも吐露している。「SHOW ME THE MONEY3」収録で「夢を追いかけたいと何もわからず母と離れて、韓国に来ている。母と4年会っていない(2014年基準)。兄のSNSを見て(母の)写真を見たり最近の姿を見ると笑顔になる。毎日会いたい」と涙ぐんだ。
彼は「優勝すれば母に会うことができる近道、どうやってでも母と父を連れてくる」と再び優勝を誓って最終的に栄光を手にした。母の愛をラップにも込めた。「つながり#ヒップホップ」のクールなラップの中で聴く者に切ない親孝行を感じさせた。
BOBBYが今、愛する家族と共に暮らしながら、「iKON」の成功時代を大きく開いている。「iKON」のデビュー曲「趣向狙撃(MY TYPE)」は国内外の音源チャートを席巻しており、新たなアイドル「iKON」の誕生を知らせた。
一方、「iKON」は10月1日「DEBUT HALF ALBUM ‘WELCOME BACK」、11月2日「DEBUT FULL ALBUM ‘WELCOME BACK」を発売し、活発な活動を続けて行く計画。また10月3日には、ソウル・オリンピック公園体操競技場でデビューコンサート「SHOWTIME」を開催する。この場には、もちろんBOBBYの両親も息子の晴れ舞台を見るために、出席することが伝えられた。
WOW!korea提供