「個別インタビュー」ソンモ(元超新星) 日本デビュー15周年記念ミニアルバム『いつつの星』に込めた想い、今後のビジョンについて語る 「これからもジュリエットと一緒に歩いて行きたい」

超新星として2009年9月9日に日本デビューし、今年15周年を迎えるソンモが、15周年の節目として制作した5枚目のミニアルバムを9月9日にリリースすることが決定した。インタビューでは、5thミニアルバムの制作過程やエピソード、数字の“5”にちなんだ質問や将来のビジョンについて語ってくれた。

Q 俳優活動やイベントなど、忙しく過ごされている中でミニアルバムを制作したと思うのですが、どのように作られていったのでしょうか?

ソンモ:今回は本当にアルバムだけの作業じゃなくて、ユニットグループの250(TWO-FIFTY)の仕事もありましたし、ドラマの撮影もあって、イベントも同時にしていました。なので、アルバム制作に集中できる時間があまりなかったことがちょっと残念だなとは思ったんですけど、今回は昔から縁のあるプロのスタッフさんと一緒に作っていくことができたので、分散して作業していき、忙しい中でもアルバムを作ることができました。みなさん、本当に頑張ってくれたので、とても感謝しています。今までは一人で考えて、一人で歌詞を全部書いてきたけど、今回はいろんなスタッフの皆さんと一緒に一から十まで全部相談しながら決めました。歌詞は表現したいことを韓国語で書いてから日本語に訳して、メロディに合わないところは修正しながら作っていきました。たくさんのスタッフさんが関わってくれたので、今まで僕がわかる範囲で使っていた日本語のレベルとは違う日本語で歌詞にしているので、本当にたくさん聴いてもらいたいです。歌詞というか、手紙のように感じる表現になっているので、歌詞を読んでほしいです。

Q アルバムのタイトルを『いつつの星』にした理由をおしえてください。

ソンモ:アルバムのタイトルは自分で決めました。これまでは、タイトルを見たらすぐに意味がわかるようなタイトルを付けていたんですけど、今回は、タイトルを聞いただけで、「え、これってどういう意味が込められているんだろう?」と思うようなタイトルにしようと思いました。何があるかなと思っていたときに、僕の写真の中ですごく良いってファンの皆さんが言ってくれる写真があったので、それを見ていたんです。そしたら、自分の瞳の中に光が映っていて、それが星に見えて…。星は空を見上げるとあるものじゃないですか。星に願い事をする人もいますし、僕は天国に行ったわんちゃんのことを思い出しますが、わんちゃんは家に人形のもあるし、僕の頭や胸の中にもずっと残っています。星は方角も示してくれるじゃないですか。なので、星を通して皆さんにとっての“光”はどこにでもあるということを伝えたかったんです。星は空の上にもあるけど、海に反射して映る星の光もあるし、月の光もあって、僕の胸の中にもあります。僕の写真を見ているファンの皆さんの瞳にも星がキラキラ輝いているんだよということです。自分が生きて行く中で、輝いてばかりではなく、暗いときもあります。いろんな試練があって、コロナウイルス感染症にしても、まだ終わったわけではないですし、これからもどんな試練があるかわかりませんよね。だから、いつも勇気を持って、ジュリエットの皆さんと一緒に頑張って、これからも歩いて行きたいという気持ちを伝えたくて、このタイトルにしました。


Q タイトル曲「明日への橋」は超新星時代に「Get Wild」などの楽曲制作で縁のあった木根尚登氏が楽曲、また、作詞はソンモがユニットとして参加している​250(TWO-FIFTY)のプロデューサーDaisuke “DAIS” Miyachiが提供。「MY OWN STORY」と「LIFE WITH MUSIC!」はドラゴンボール主題歌”DANDAN心魅かれてく」などのヒット曲を打ち出してきた三枝幸子氏が作詞し、B'zの「Calling」「Liar!Liar!」「ultra soul」など数多くの楽曲制作に参加し、現在も稲葉浩志ソロツアー&B'zのサポートメンバーとして活動している徳永暁人氏が楽曲提供してくれています。そうそうたるメンバーとの作業はいかがでしたか?

ソンモ:今まで出してきた曲は、僕が韓国にいる状態で楽曲提供をしてくれた日本のアーティストさんと僕の日本のスタッフさんがやりとりしていたんですけど、今回は僕も時間を作って、アーティストさんに直接会って、コーヒーを飲みながら話していきました。僕がスケジュールで動けない時でも、ライブを見に来ていただいて、楽屋では「こんなメロディがいい。こんな雰囲気にしたい」ということを話しました。そうして直接やり取りすると、その時にパッと出てくる質問もすぐに聞くことができたので、やっぱりちゃんと自分でやりとりするのが大事なんだなと思いました。

Q タイトル曲「明日への橋」についておしえてください。

ソンモ:韓国と日本は近いと言ったら近いし、遠いと言ったら遠いし、いったん飛行機には乗って海を渡るじゃないですか。僕が韓国と日本を行き来してきた時間も、いま37歳ですが、日本デビューしてからこの年齢まで行き来してきました。これから40歳、50歳と歌い続けることができるかわからないんですけど、自分の前には“明日に向かって行く橋”が続いていて、いつかは繋がる“橋の先”を目指して行きたいという感情を込めました。


Q MVは超新星のデビューからクリエイティブディレクターをしている木之村美穂氏がクリエイティブディレクターを務めてくれたそうですが、撮影はいかがでしたか?
ソンモ:昔、超新星として出した最後のアルバムのとき、みんなでバスに乗って新宿を回って撮影したことがあったんですけど、今回のMVでも銀座をタクシーに乗って走っているシーンを入れたいと監督さんに言われました。銀座って輝いている繁華街じゃないですか。それで、僕がタクシーに乗って、僕が銀座を車から見ている表情を撮ってくれたんです。そのシーンを撮ったとき、急に8年前くらいの超新星の時に撮った「またキミと…」という曲のPVが浮かんできて、雰囲気が似ていると思ったんです。その時は、(兵役があるから)バイバイするという悲しい表情だったんですけど、今回は、どんなことがあっても乗り越えてきたから、いま日本で一人でも走り続けているんだよという気持ちが込められています。超新星のときは、日本語も今みたいに喋れないからタクシーにも乗れないし、どこかに行きたいという余裕もなかったんですけど、今では華やかな街をタクシーに乗って、僕はここまで来たんだという表情を演技しました。PVの中で一番印象に残っているので、そんな表情の違いも見てもらいたいなと思います。

Q ジャケットは海で撮影したのですか?

ソンモ:僕はスタジだけで撮ったんですけど、今回は作り込んでいる感じではなく、自然な感じで撮りたいと思いました。めっちゃ楽な気持ちで撮りました。今までは、可愛く見せるためにメアメイクとか時間をかけてしたんですけど、そういうのはこだわらないでシンプルにしたいなと。キラキラしたアイドルみたいな感じではなく、みなさんが見るままの僕の姿を見せたいと思いました。

Q 5枚目のミニアルバム、2015年にソロデビュー、日本デビュー15周年、250(TWO-FIFTY)も5周年と、数字の“5”がたくさんついているのですが、“5”という数字に何か運命を感じることはありますか?

ソンモ:特にないんですけど…、好きな数字は1とか3ですし。でも、5という数字が今年はたくさんあることに気づいたので、アルバムのジャケットに使ってみようかなとか思いました。数字の5(ゴ)は“ゴー”とも言えるから、英語にすると“GO”になるじゃないですか。“行こう”という意味になって、「明日への橋へ」かけて“行こう”という感じで、“5”という数字をもっと使っていきたいなとは考えています。だから、“5(GO)”という言葉がたくさん被っていて、なんか、良い風が吹く感じがするんじゃないかなって思っています。

Q ここからは、“5”に関する質問をしたいと思います。

人間の感覚も「五感」で表現されるので、その五感について質問します。

  • 触覚:好きな触感は?

ソンモ:わんちゃんの背中を触るのが好きです。これは科学的にも証明されていて、人間が自分のわんちゃんを15分くらい触ったら、お互いにホルモンが分泌して心が落ち着いて長生きできるそうなんです。だから、人間にも良いし、わんちゃんにもいいんですけど、5分、10分だと意味がなくて、15分間触るとめっちゃ出るみたいで。だから、家に帰ったらわんちゃんを抱っこして、20分でも、30分でも、40分でも、映画を観ながらでもずっと撫でています。

  • 嗅覚:好きな香りは?

ソンモ:わんちゃんのシャンプーです。わんちゃんを抱きしめて触ったら、もう香りがすごくて、シャンプー後に触ると香りがめっちゃ出てくるから、その香りが一番好きです。前までは、香水も好きな香りがあったんですけど、僕はもう飽きました。だから、わんちゃんの香り。わんちゃんから出る自然な香りがいいです。化粧品とかじゃなくて。

  • 視覚:どんなものを見るのが好き?

ソンモ:海です。人間の目にも、青とか緑を見るのがめっちゃ良くて健康にもなりそうなんですけど、僕は景色を見るのが好きなんです。山とか海とか、人間が作り出したものじゃない自然な場所を見に行くのが好きです。なので、ソウルにも美味しいところや遊ぶところはありますが、そういう場所じゃなくて、山とか海を見に行きます。日本から韓国に帰ったら必ず行きます。癒されるから。そこにちょっとだけでも行ければ、精神を休ませることができて、また頑張って仕事をしようという感じになります。

  • 聴覚:好きな音は?

ソンモ:水が溜まっているところに水が落ちる音が好きです。眠れない時は、その音を聞きながら眠ります。昔からその音が好きで、あと風が吹いて木の葉が擦れる音も好きです。なんか、自然の音が好きなんです。やっぱり年を取ってきたなと思います(笑)。

  • 味覚:最近のお気に入りの食べ物は?

ソンモ:僕はめっちゃ肉も好きだし、寿司も好きなんですけど、最近はめっちゃひつまぶしにハマっています。肉も寿司も上手いけど、それは食べているときだけで…。でも、ひつまぶしは食べ終わってからも満足させてくれる感じがするんです。名古屋に行ったら絶対に食べないと思っていて、栄養面でもそうだし、心も満たしてくれるものだと思っています。ひつまぶしは、東京でもどこでも食べられるものなんですけど、絶対に名古屋に行って食べたいから、プロモーションで名古屋に行くことがあれば、ひつまぶしを食べに行きます。そのために頑張っています(笑)。だからと言って、毎日食べるということはしません。本当に我慢して、我慢して、我慢が限界を超えたときに食べに行くと、満足感はもっとあります。

 

Q 頑張っている自分に、ご褒美をあげるとしたら、何を5つあげますか?

ソンモ:やっぱり、“ひつまぶし”。それから、“旅行”。あとは物欲がないから、“ウイスキー”。ウイスキーはその日の仕事が全部終わって、ウイスキーを開けて一杯、「あー、自分お疲れ様」って言いながら飲みたいです。あとは、今回のアルバムを聴いた人たちから“頑張ったね”という言葉。聴いた皆さんが、周りの人たちに「これ絶対に聴いたほうが良いよ」って言ってくれている言葉も聞きたいです。あとは、“いい結果”。ご褒美というか、自分にプレゼントできれば良いですね。アルバムも含めて、ドラマでも、今年中に大きないい結果が出せれば良いなと思っています。

-- 今でもいい結果を残せていますよね。

ソンモ:でも僕はもっともっと上を目指しているので、今はまだ満足していません。

Q 好きな言葉を5つおしえてください。

ソンモ:一番はやっぱり、“何とかなるでしょ”です(笑)。それと、皆さんからの“大好きだよ”。ファンの皆さんが言う“大好きだよ”は、韓国語の“サランへ(愛してる)”よりももっと最高の表現だという言葉なんだと知って、その言葉が好きです。あとは最近気になっている言葉で、“行合の空”。それから“木漏れ日”という言葉も。韓国にはない表現なんです。ファンの皆さんのコメントに「太陽の光がめっちゃキラキラしてて、木漏れ日がきれい」って書いてあって、“木漏れ日”って何だろうって思って探してみたら、韓国語にはこういう表現がなくて、日本にはこれを表現できる言葉があるんだって思って、好きな言葉になりました。

-- ファンの皆さんのコメントをちゃんと読んでいるんですね。

ソンモ:皆さんのコメントはちゃんと読んでいますし、コメントから日本語も勉強しています。好きな言葉5つ目は、“いただきます”です(笑)。“いただきます”という瞬間、目の前にある食べ物を見ると、やっと休んでご飯を食べる時間になったと思うからです。この食べ物を準備してくれた皆さんにも、“ありがとう”という気持ちを込めて表現する言葉なので、この言葉が好きです。

(2ページに続く)

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2024.09.05