韓国出身の実力派バンド〈CNBLUE〉待望の初ドキュメンタリー映画今月公開！『The Story of CNBLUE ／NEVER STOP 』

2013年、韓国出身のバンドとして初のワールドツアーを敢行し注目を浴びた「CNBLUE」。本国や日本だけでなくアジア全土の音楽シーンを盛り上げているK−－ POPは、ダンス・ユニットがほとんどだが、そのなかでも異彩を放つロックバンドである。

リーダーで、ギター、ヴォーカル担当のジョン・ヨンファ、ギター、ヴォーカル担当のイ・ジョンヒョン、ドラムス担当のカン・ミンヒョク、ベースのイ・ジョンシン。

『The Story of CNBLUE ／NEVER STOP 』は、日本でも絶大な人気を誇るこの新鋭オルタナティヴ・ロック・バンドの成長の軌跡を追った初のドキュメンタリーである。

2009年6月、バンド文化が先進国である日本で学びたいとメンバーが来日。半年間、共同生活を送りながら、自ら楽器やアンプをセッティングして路上ライヴを行ったり、小さなライヴハウスを回るなど「音楽武者修行」を続けた。新宿や渋谷での路上ライヴは、100回以上にも及ぶという。インディーズ・レーベルを経て、2011年には韓国で初のフルアルバムを発表するが、これが10万枚というヒットを記録。日本でも2012年10月に満を持して発売されたメジャーとしてのファーストアルバム「CODE NAME BLUE 」がオリコンウィークリーチャート１位という快挙を成し遂げている。そして、2013年。一歩一歩、確実に成長してきた若きバンドは、結成４年目にしてついにワールドツアー「BLUE MOON」をスタートさせた。名実ともにアジアを代表するトップアーティストの仲間入りを果たしたのだ。

シドニー、メルボルン、シンガポール、北京、上海、広州、香港、台北、マニラ・クアラルンプール。「The Story of CNBLUE ／NEVER STOP 」は、このワールドツアーの貴重な映像を収めるとともに、インディーズ時代の活動などを当時の彼らを知る人々のインタビューを交えて振り返り、グループの成長ぶりを多角的に捉える。また、カメラはメンバーたちのプライベートにも迫っていく。

ソウルでメンバーが共同生活を送っている部屋にカメラが入るのは初めてである。ひとりひとりのライフスタイルや音楽に対する思い入れ、これまでの苦労や苦悩、そして将来の夢を赤裸々に語る姿には、ステージでは決して見えない若者の素顔が垣間見られるだろう。

自分たちを信じ、自分たちの音楽を信じ、成功を掴んだ４人の若者。けれど、彼らの目標はもっと高く、夢は遥かに大きい。『The Story of CNBLUE/NEVER STOP』は、彼らの“軌跡”を辿るだけでなく、新たなる第一歩を踏み出した彼らの“宣言”でもあるのだ。

STORY

2013 年 4 月、台湾。「CNBLUE」のメンバーは、初のワールドツアー「BLUE MOON」のステージに立っていた—―—― 。数日後、カメラは、バンドと縁の深い街、東京に降り立ったメンバーたちの姿を捉える。2009 年、まだデビュー前の彼らは、バンド文化が根づいている日本での「修行」を決意して、東京にやってきたのだ。新宿のガード脇で、あるいは渋谷の交差点で、立ち止まる人がいなくても演奏し続けた日々を懐かしそうに振り返るメンバーたち。

当時、彼らが出演していた小さなライヴハウスのオーナーや彼らを指導したミュージシャン、プロデューサーたちの貴重なインタビューからは、成功の確証がない不安な日々の中で、ひたむきに音楽に邁進する若者の姿が浮かび上がってくる。ワールドツアーの傍ら日本では ROCK IN JAPAN FES .2013 や SUMMER SONIC 2013 などに出演するが、４年前にはこのような大きなステージは夢のまた夢でしかなかった。

カメラは、プライベートにも迫る。ソウルのマンションでの共同生活は、それぞれの個性を映し出す。イ・ジョンシンは、手料理をメンバーにふるまう。武道家としても知られるイ・ジョンヒョンは、ときに音楽を忘れてテコンドーに没頭。作曲も手がけるリーダーのジョン・ヨンファは、スタジオに籠りっきりで創作に熱中する…⋯…⋯。また、ヨンファの『美男<イケメン>ですね』の出演以来、メンバーたちはそれぞれ俳優としても活動している。多忙な日々を送る中、ワールドツアーも佳境を迎えるが…⋯…⋯。

● 田容承（ジョン・ヨンスン）監督
韓国ソウル生まれ。1993 年に日本に留学し、上智大学大学院でジャーナリズムを専攻した後、テレビ番組制作会社に入社。2004 年にフリーランスとなり、NHK スペシャルや MBS 情熱大陸など、ドキュメンタリー番組を多数制作。2009 年に放送された NHK の ETV 特集シリーズ
「日本と朝鮮半島 2000 年」（全 10 回）は、第 47 回ギャラクシー賞「特別賞」、日本放送協会「会長賞」を受賞。2012 年 1 月放送の NHK スペシャル「知られざる放射能汚染〜～海からの緊急報告〜～」は、第 53 回科学技術映像際「内閣総理大臣賞」第 38 回放送文化基金賞「テレビドキュメンタリー番組賞」にも選ばれた。アジアの歴史や政治外交、環境問題からアーティストを描いた作品まで、幅広い分野で活躍中。最近では 2013 年 3 月 24 日に放送された MBS情熱大陸「少女時代」などを手掛けている。

●監督することを決めた理由：
インディーズからスタートし、わずか４年でワールドツアーに挑む韓国出身の人気バンドCNBLUEとはいったい何者なのか。彼らの音楽活動は日本のストリートから始まったという。新宿、渋谷、代々木公園･･･私のこんな身近なところで彼らは夢を育んでいたのか。しかし異国の地で夢を実現するのはそう生やさしいことではない。私自身、この２０年間その厳しさと格闘してきた。無性に会いたくなった･･･そして知りたくなった。

●これから映画をご覧になる皆様へ：
私は観客に作品のこんなところを見てほしいと言うのが大の苦手だ。なぜなら私は被写体の格好良さを撮ろうしたわけではなく、彼らの内面を映したかったからだ。メンバー一人一人と向き合って見えてきたのは、誰もが知る人気アーティストCNBLUEではない。
その苦悩と涙、無邪気な笑顔･･･汗まみれになった彼らの姿に私は脱帽した。夢に向かって一生懸命に走り続ける若者の姿はこれほど美しいものなのか･･･。ぜひ体感してほしい！