シークレットガーデン主題歌「その女」、IRIS主題歌「この愛、忘れないで」など、韓国ドラマファンにはおなじみのドラマの主題歌、挿入歌の数々を歌うドラマOST、バラードクイーンの代名詞、ペク・チヨンが4月29日(祝・水)、恵比寿ザ・ガーデンホールにて「ファーストドラマ コンサート」を昼夜2回公演で開催した。
誰しもが耳にしたことがあると感じるこれまでの軌跡がOpening VTRで映し出されるとペク・チヨンの軌跡がそのまま韓国ドラマの歴史のように感じられる演出でライブがスタート。
グリーン系のミニワンピースを着たペク・チヨンがステージに登場。
大歓声の中、1曲目はシークレットガーデンから「その女」の日本語バージョンを披露し、ファンからの「ペク・チヨン」とのかけ声にうれしそうな笑みがこぼれるペク・チヨン。
キュートな笑顔から、感情豊かに歌い上げる楽曲はオープニングから聴く者を一気にドラマの世界へと引き込む。
「お久しぶりです、お元気でしたか?とっても会いたかったです」と日本語であいさつをしたペク・チヨンに会場からは大歓声があがった。
続いて、MCの古家正亨の進行でトークコーナーへ。
昼夜の2回公演で開催された同イベントの夜公演では今日、夜の回は「昼公演とは雰囲気がガラリと変わってアイドルコンサートさながらですね」というMCのツッコミに古家さんに、「おじさまたちのアイドルです」とウィットに富んだ答えで返すペク・チヨン。
昼公演を終えての感想を聞かれると、「今日は少し風邪っぽかったのですが昼の回を終えて、疲れというか風邪の症状が吹っ飛んでいったかんじです(笑)」と話し、ファンからパワーをもらい元気な様子を見せた。
ペク・チヨンは韓国ではソン・ユビンと共に「새벽 가로수길(セビョク カロスキル)」という曲で活動中、日本では昨年の東京、大阪でのイベント以来のステージになる。
「日本にはいつ来るんだ、いつ来るんだとファンのみなさんは待っていましたよね?」とMCがファンの声を代弁すると、「大阪と東京のステージに関しては私にとっても、とても感動的で記憶に残るステージでした。その後韓国でのコンサートが続いていてしっかりとコンディションを整えて日本に来ようと考えていたらこの時期になりました。やっとみなさんに会うことができてうれしく思っています」と所感を述べた。
ここで、MCからペク・チヨンの素顔に迫る質問コーナーへ。
Q今回のコンサートではドラマコンサートと銘打ち、OSTの楽曲から構成されたものになっているがこういったコンサートにしようと思ったのはどういう思いからですか?
もちろん私はヒット曲がたくさんある女ですからね(笑)やはり日本で人気のドラマに関して私が歌で参加しているドラマが多いというのがあってこの楽曲であればよりみなさんが私に近づいていただけるだろうという思いもありましたし、いい映像と共にお届けできればとそんな思いもありましてこのようなものを企画させていただきました。みなさんにとってもいい機会になるのではと思っております。
QたくさんのOSTに参加されてきたペク・チヨンさんですが、歌い手としてOSTに参加する魅力はどこにあるのでしょうか?
今やドラマと音楽は密接に結びついています。その中で自分の歌を映像にまた新しい力を加えることができればと個人的には思っています。
QたくさんのOSTに参加されてきたペク・チヨンさんですが、歌い手としてOSTに参加する魅力はどこにあるのでしょうか?
今やドラマと音楽は密接に結びついています。その中で自分の歌を映像にまた新しい力を加えることができればと個人的には思っています。
Q韓国ではドラマの放送は週2回、撮影と同時に放送されていくという大変なスケジュールの中でOSTの制作はどのようにされていくのでしょうか?
事前にシノプシスやシナリオを必ず読むことができるのでイメージしながら歌うことはできるのですが、ドラマの途中から私の曲が流れるといった時にはドラマの序盤を編集したものをいただいて、それを見てからイメージして歌っています。
Qでは、突然ある日電話がかかってきて「歌ってください」と言われるようなことはあるのでしょうか?
それはないです。そんな仕事はしません(笑)
そして次の曲を「ユチョンさんが、そしてハン・ジミンさんが素晴らしい演技を見せてくださった、『屋根部屋の皇太子』というドラマのOSTからの曲なんですが」とし、さらに「そして何よりチョン・ソグォンという(笑)素晴らしい俳優が出ているドラマのOSTで韓国では歌っていない曲を日本のみなさんに歌わせていただきます」と2013年に結婚したパートナー、チョン・ソグォンの名前を出し、はにかみながら紹介し、「とうに過ぎて」を、そして「ファン・ジニ」から「悪い人」と続けた。
Q屋根部屋の皇太子にはご主人のチョン・ソグォンさんも出演していますがご主人が出ているドラマのOSTを歌うというのはどのような気持ちなのでしょうか?
言葉で表現するのはすごく難しいのですがしいて言うなら、旦那様のためにも、もっとうまく歌いたい、ドラマがとにかく成功裏にいくように、そして旦那様に「よかったね」と言われるように歌いたいです。
チョン・ソグォンのことを話すペク・チヨンはとてもかわいらしく、その様子からは2人仲の良さがうかがえる
Qご主人はどんな風におっしゃっていましたか?
デモを聞いた段階から旦那様は、「これはいい曲だ」と言ってくれたのでこれは「うまく歌わなければ」と感じながら取り組みました。
Qそんなご主人とのスイートな新婚生活、先日新居が公開されまして、「좋겠다(うらやましい)」と言った感じですけれども、ご自宅ではご主人とペク・チヨンさんと家事や料理など役割分担は決めてらっしゃるんですか?
私がほとんどやっています。実際にはお願いしたこともあるんですが結局は私がやることが増えてしまいました(笑)
そこでMCからの「ごみ捨て」との言葉に反応したペク・チヨン。
「ただごみ捨てに行けばいいだけなのにごみ捨て場に行くまでにごみを落としていくんですよ。なので、一緒に捨てに行きます(笑)」とエピソードを披露し、会場の笑いを誘った。
Q今後はどのような音楽活動をしていこうと考えていますか?
結婚をしたことによって新しい一歩を踏み出したという意識ではあるのですが、実際にアーティスト活動とバランスをとっていたつもりだったのですが、やはり昨年はコンサートを多くやっていたこともあり仕事のウェイトのほうが大きかったのかなと実感しています。これからはそういった部分を少し減らして家庭に対する時間を少し増やしていきたいなとも思っています。
MCの「日本には半年に一回くらい来ていただけるとありがたいです」という言葉に「6か月ですか?OK、OK!」とし、「私は来たいという気持ちはたくさんあるんですけれども、レコード会社のほうにお願いしたいと思います(笑)」と笑顔で答えるペク・チヨン。
続いては日本でセカンドシングルとして発売された「この愛、忘れないで」を日本語バージョンでしっとりと歌い上げ、「王女の男」から「今日も愛している」へと繋げた。
衣装を白いワンピースとピンクのハイヒールに替えて再び登場したペク・チヨンに加え、シークレットスペシャルゲストとしてペク・チヨンのOST代表曲、IRISの「イッチマラヨ」を作曲し、SUPER JUNIORの「MAMACITA」、EXOの「call Me BABY」などを手掛け、現在は東方神起の楽曲を日本のプロデューサーたちと共同プロデュース中という韓国一のヒットメーカー、作曲家イ・ヒョンスンがゲストとして登場。
すると、会場からはヒョンスンコールも飛び出す人気ぶり。
日本語で「日本のみなさんこんにちは。どうぞよろしくお願いします。私は作曲家のイ・ヒョンスンです」とあいさつした。
ここからはMCからイ・ヒョンスンへの質問タイム。
Qアイリスの「イッチマラヨ」に関しては、どんなイメージで曲を書かれたんでしょうか?
「イッチマラヨ」という曲ですが、元は別の作曲家と一緒に共同で作った曲で、アイリスのOSTの作業をしている中でシン・スンフンさん(バラードの皇帝)とスタジオでお会いした時に女性のタイトル曲でこういうのを歌ったらどうだろうかという提案を受けました。そうしてこの曲がひとり立ちしてみなさんに愛される曲になりました。
Qアイドルのダンスミュージックと違い、バラード曲を書くときの難しさ、またどんなところに思いを込めて作られていますか?
やはりダンス曲とバラード曲を書く時は全然違っていてダンス曲を作るときはある程度企画が決まっている中で作るのですが、バラード曲を作る場合には正直な気持ちを込めて書かないといけないというのがあり、より難しさを感じます。
Qペク・チヨンさんが感じるイ・ヒョンスンさんの書く楽曲の魅力とは?
ペク・チヨン:私がヒョンスンさんの書く曲の中で一番魅力的だなと感じるのは歌詞のない状況でメロディーだけを聞いても目の前にドラマが見えるところです。
イ・ヒョンスン:ありがとうございます。(日本語)
QOSTの楽曲を書く時は他の曲のときより難しいということはありますか?
やはりOSTの楽曲を書く時はシナリオを重視します。シナリオを見た中で曲を書かなければいけない。そしてどのような歌手とのコラボレーションによるものかが重要です。お姉さん(ペク・チヨン)とのお仕事に関しては何の問題も心配もないです。自分の意図をくみ取り、ほんとにいい形で表現してくれます。お姉さんとの仕事はほんとにありがたい気持ちでいっぱいです。
「お姉さん、お姉さんって」というMCとイ・ヒョンスンに対し、「My name is お姉さんではないです。私の名前はペク・チヨンです(笑)」と日本語での反撃に会場から笑いが上がった。
楽しいトークの後は2人によるコラボレーションステージへ。
「ハイド・ジキル私」から「Because of you」、オリジナル曲の「愛さない~サランアネ」を披露し、会場を感動に渦に巻き込んだ。
そして、ペク・チヨンOSTイントロクイズならぬサビトロクイズと題したイベントコーナーでは、答えられないという想定外な昼公演に対し、夜の回ではファンの白熱した回答権のせめぎ合いを見せ、サビの部分を聞いてドラマ名を答えるだけでなく、ちょっと歌ってというペク・チヨンの注文にとても上手に歌ったファンにペク・チヨンも「너무 잘해 잘해(うますぎる)」と驚くなど大盛り上がりとなった。
続いては、ファンから事前に募集した質問に答えるQ&Aコーナー。
Q好きな日本食は?
だし巻き卵(日本語)。この間日本のお店に行ったときに5個(5切れではなく5皿)食べました。(会場から驚きの声に)ケランマリとは違って甘くて、ほわっとした柔らかさがありますね。
Q結婚記念日が同じ6/2なのですが記念になることを何かしていますか?
特に何もしていません。ただその日は二人で一番美味しいものを食べて、ゆっくりするだけです。これが一番重要なことではないでしょうか。
Qペク・チヨンさんの歌が好きでカラオケで歌うのですがとても難しいです。うまく歌うコツを教えてください。
音程を合わせようとするのはダメです。歌詞を歌う時、息遣いに感情を込めて、ブレスで表現する(こんなかんじでと実演して見せて)くらいでいいです。
Q日本は好きですか?
ほんとに好きです。みなさんが私を見つめてくれるまなざしと、私の歌に感動を感じてくれている、心で聴いてくれていると感じられるところが好きなんです。近い国だからこそどんどん知りたくなるし好きになっていくんです。私の歌を私以上に理解してくださっているということを感じました。
ペク・チヨンの感動的なコメントで会場が温かい雰囲気に包まれたあとは会場全体でハートを作りながらの記念撮影。
最後に「また早く日本に来たいです。レコード会社のHPに『早くペク・チヨンを日本に呼べと要望を書いてください』」とユーモアあふれる楽しいあいさつで締めくくったペク・チヨン。俳優のヨ・ジングがMVに出演していることでも知られる「相変わらず熱く」を歌った。
アンコールではイ・スンヒョンと共に現れ、「今日はほんとにいい感じの夜を迎えています。いつも日本に来ると感じることなのですがみなさんに歌を歌ってあげるのではなくて感情を私がいただいている感じがしています。ヒョンスンさんは韓国ではとても有名な人なので一緒にすることはなかなか難しいことなのですが、みなさん私のことを忘れないでください」と、「イッチマラヨ」の韓国語バージョンを素敵なピアノに合わせ心を込めて歌った。
コンサートの後には握手会も開催され、入手できないスペシャルCDが特典で配布されるなどペク・チヨンの魅力を存分に感じられるイベントとなった。
取材:Korepo KOREAREPORT INC
◾ペク・チヨン 日本公式サイト