選手は早めの実績が必要
韓国の高校では、日本のように人気スポーツの運動部がズラリと揃っておらず、「この高校はサッカー部」「あの高校はバスケットボール部」という具合に、振り分けられてしまっている。
振り分ける理由は、運動部にかかる経費を抑えるためだ。どの高校にも人気スポーツの運動部があれば経費がかかりすぎる、というのが韓国の学校スポーツの考え方になっている。
その結果、高校野球の全国大会をめざす学校が55校前後、という極端なことが起こってしまう。
これだけ少ないと、子供の頃から野球の素質がある生徒も必死である。たとえば、中学時代に自分が所属する野球部が全国大会でかなり優秀な成績をあげないと、高校では野球部に入れないのである。
逆に言えば、55校前後の高校野球部に入ってくるのは、中学時代に実績がある生徒ばかりである。つまり、中学までに優秀な成績を挙げておかないと、高校の野球部でプレーできない、ということになる。
このように、中学の段階から実績のない選手を早く振り落としていくのが韓国スポーツ界の現実だ。それは野球だけでなく、サッカーやバスケットボールでも同じである。
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