FTISLANDが今回のアルバムで、ミュージシャンとしてのアイデンティテイーをしっかり見せているという評価を受けている。
FTISLANDは先月23日、5thアルバム「I WILL」を発売し、音楽界に帰ってきた。同アルバムが特別な意味を持つ理由の一つは、収録された全11曲が全てメンバーの自作曲だからだ。そのため、これまで以上にメンバーたちの音楽に対する思いや愛情、そして“ロックスピリット”がそのまま込められた。
タイトル曲「PRAY」は、強烈なギターサウンドとアップテンポリズムが引き立つパワフルなハードロックジャンルの曲。偽りだらけのこの時代に、道を探すために祈る内容の歌詞がつづられている。導入部から続くバンドサウンドとイ・ホンギの爆発的な高音が、ビビッとくる。リーダー、チェ・ジョンフンが作曲し、彼と共にイ・ホンギ、イ・ジェジン、ソン・スンヒョンの4人のメンバーが作詞した。
大衆好みの“イージーリスニング”曲ではなく、かと言って最近のデジタル中心の音楽市場で、消費量が高いトレンディーなジャンルでもない。デビュー9年目を迎えたFTISLANDが、約1年4カ月ぶりに韓国で活動を再開し、タイトル曲として初めて試みるジャンルを選択したということは、特別な勇気と挑戦だとみることができる。メンバーらは今回の「PRAY」について、これまで披露してきた音楽の中で、一番FTISLANDのカラーに近いと明かしていた。
しかし、地上波の音楽番組(「ミュージックバンク」)で1位を獲得し、単純にFTISLANDが“やりたい音楽”に留まらなかったことを見せた。強力なファン層はあるが、大衆との接点がなければ、成し得なかった結果だ。
FTISLANDは「僕たちの曲として発表した最初のアルバムだが、本当に感謝している。スタッフ、そして何よりも僕たちを信じてくれたファンに感謝している」と1位獲得の喜びを語った。
“恋人との愛と別れ”という限られたテーマから離れ、もっと大きな意味の“愛”を歌いたかったというFTISLANDは、今後ロックをするアイドルバンドという歌謡界での特別なポジションをしっかり固めていくとみられる。そして、今回のアルバムはこのようなFTISLANDの歩みにおいて、重要なポイントとなるだろう。
「PRAY」は中国の音楽専門サイト、音悦台や酷狗で1位に輝き、日本のAmazonのアジアンポップベストセラーチャートでも1位を記録した。また、韓国でもCD売上げ枚数集計サイトのハンターチャートとGAONチャートで1位を獲得し、アジア全域で人気を博した。また、音源発売12日目の4月3日には、Mnetチャートのデイリー・リアルタイムチャートで、1位に返り咲いた。