「メリーは外泊中」「悪い男(赤と黒)」「コーヒープリンス1号店」などに出演し、俳優としても人気を博しているキム・ジェウクがボーカル&ギターとして参加するモダン・ロックバンド「Walrus(ウォーラス)」が4月4日(土)、東京・豊洲PITにて日本初のワンマンライブとなる「Walrus Live in Japan 2015」を開催した。
「Walrus」のメンバーは、ソウル芸術大学実用音楽科の同期であるという、キム・ジェウク、キム・テヒョン、ユ・スンボム、ヤン・シオンの4人。
これまでには、2011年に開催されたキム・ジェウクの日本ファンミーティングにおいてミニライブを行っているものの、本格的なワンマンライブは今日が初めて。
同ライブでは、Walrusの楽曲はもちろんのこと、キム・ジェウクが出演し、ハマリ役となったミュージカル「ヘドウィグ」のロックナンバーも披露!
また、抽選で選ばれた観客を舞台に招いて「ソウルの魔女」を歌うなど、盛りだくさんの内容でファンを楽しませた。
さらには、メンバーによるソロ演奏も行われるなど、彼らの確かな才能を実証するライブとなった。
アンコールでは、キム・ジェウクが「実は一昨日が誕生日だったんですけれども…」と話し始めると、会場のファンから韓国語によるバースデーソングが贈られた。
これを聞いたキム・ジェウクは少しはにかみながら「ありがとうございます。なんで韓国語で歌えるの?すごいね。誕生日の話をしたのは、歌が聞きたかったわけじゃなくて…(笑)、その誕生日の日よりも今日がうれしかったですね。またWalrusとして日本に来る日を楽しみにしています」とユーモアを交えて話す場面も見られた。
また、ライブ終了後に行われたマスコミ向けの囲み取材では、記念すべき日本初となるワンマンライブを終えた感想について熱く語ってくれた。
Q.初めてのワンマンライブを終えた感想を一言ずつお願いします。
ユ・スンボム:今日は初めての単独ワンマンライブですごく心配したのですが、たくさんの方が来てくださって、観客の皆さんとの息も合ってすごく楽しかったです。とても楽しくいい経験になりました。これからチャンスがあれば日本に来てWalrusとして公演をすることができたらいいなと思います。ありがとうございました。
ヤン・シオン:Walrusとして日本で公演をしたいと思っていたのですが、それが実現して本当によかったと思っています。今後も機会があればこのように何度も日本で公演ができたらいいなと思います。本当に楽しかったです。
キム・テヨン:2人も言っていたように日本でこうして公演ができたことは、すごくいい思い出になったと思います。今後も何度も来れたらいいと思っていますが、皆さんが呼んでくれれば実現しますので、関心を持っていただき、応援していただき、愛していただけたらと思います。楽しい公演でした。
キム・ジェウク:この4人のWalrusがデビューをして最初に演奏をしたのは、僕の日本のファンミーティングの時だったので、やっぱり(日本は)特別という思いがみんなあるんですね。その時の温かい、いいエネルギーをたくさんもらっている印象があって、日本のライブは韓国のライブよりも待っていたかもしれません。やっぱり期待通りすごく温かく迎えてくださって、今晩はたぶんいいお酒が飲めると思います(笑)
イム・ホンイル:このようなかっこいいバンドのおかげでゲストとして参加できて本当によかったです。ゲストとしての参加ではありますが、いわば第5のメンバーとして参加することができて光栄です。またこのような機会があればうれしいです。
Q.自身のバンドスタイルについては、どのようにお考えですか。
キム・テヨン:韓国のバンドのカラーとか、そういう概念自体が曖昧かなと思います。韓国のバンドだからこういう音楽をしようという風に考える必要はないと思いますし、自分たちが音楽をしている理由は、自分たちが好きで、得意だからで、特別「韓国のバンドだから」という意識はしていないです。
キム・ジェウク:あと、韓国のバンドっていう音楽スタイルを知らなくはないのですが、そういうバンドじゃなくて、もっと個性があって、本当にこれが売れるか売れないか、というのを考えずに、純粋に音楽だけが好きで、自分らしい音を出したくてやっているバンドもたくさんあるんですよ。みんなにもっと聞かせたい音楽がいっぱいあるんですけれども、それがシステム的にできないので、それが本当に残念です。まとめると(笑)、そういう韓国の素晴らしいバンドがいろんな国に広がっていったらいいなと思っています。
Q.韓国のファンと日本のファンの違いについて教えてください。
ヤン・シオン:韓国のファンと日本のファンはだいぶ違いますね。韓国のファンは、公演のときはとても情熱的だと感じています。日本のファンは一見静かだなという印象もありますが、熱心に僕たちの音楽をしっかりと聞いてくださっているという印象を受けました。それを見ながら僕たちも集中して演奏することができました。
Q.今日の公演のコンセプトについて教えてください。特にユ・スンボムさんが松田聖子さんに扮することになったいきさつについて教えてください。
ユ・スンボム:今日の公演の1部は純粋に自分たちのやっている音楽を聞かせようと思って演奏しました。2部は自分たちの音楽を知らない人にも楽しんでもらえるようなものにしようという思いと、ファンサービスと言いますかね、楽しい公演を作ってみようと思って、何をしようか悩んで、ジェウクが日本の文化もよく知っているので、これをやってみたらいいんじゃないかなと勧められて、みんなに楽しんでもらうためにやりました。
Q.Pink Floyd(イギリス出身のロック・バンド)を彷彿とさせる公演でしたが、目指しているバンドについて教えてください。
キム・テヨン:Pink Floyd(ピンクフロイド)のようだと言ってくださるのは、すごくありがたいです。でも目指しているバンドというのは、さきほども申し上げたように、自分たちが好きで得意なものを組み合わせてバンドをやっているので、そういうことを音楽に反映させることはしていないですね。
Q.また日本でライブをしたいということですが、次はどのようなライブをしたいですか。日本ファンへのメッセージをお願いします。
キム・ジェウク:まだ企画中なんですが、もともと今回のライブから日本のツアーをやりたかったんですね。今回はできなかったのですが、年末にまた日本でライブをやる予定です。まだ分かりませんが、自分たちがやりたいと思っているのは、東京だけでなく、いろんな日本の小さいライブハウスのツアーをやってみたいとみんなで言っていますね。やれるといいなと思っています。あと、日本のファンへのメッセージとしては、まず、 (ユ・スンボム扮する)松田リューコを本当にみんな温かく見守ってくれて本当にありがとうございます。これをやりながら大丈夫かなという不安は大きかったのですが、みんな喜んでくれて、かえってうれしくなりました。東京じゃなくて他の地方の方たちも、来られなかった方もいると聞いたので、今度は僕たちが行けるように頑張りたいと思います。
ライブ終了直後であるにもかかわらず、その疲れを見せることなく、クールな面持ちながらも音楽に対する情熱を熱く語ってくれたWalrusのメンバーたち。
その卓越した才能で次はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
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