日本武術界を平制した在日韓国人武道の崔倍達(日本名・大山倍達)の弟子であった俳優、千葉真一さんがコロナにより82歳で死去した。
20日、共同通信は、千葉さんが東京近くの病院でコロナウイルス感染による肺炎で死亡したと報道した。
先月末コロナに感染した千葉さんは自宅療養していたが症状が悪化し、今月8日、千葉県内の病院に入院した。彼は酸素呼吸器をつけ治療を受けていたが亡くなった。千葉さんはワクチンを打っていなかったと伝えられた。
千葉は映画「キル・ビル」(2003年)、「ワイルド・スピード」シリーズ3作目「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」(2006)など多数のハリウッド映画に出演し、韓国でもよく知られる日本の伝説的なアクション俳優だ。
1939年福岡で生まれた彼は、オリンピック体操競技出場を目標に、日本体育大学に入学したが、ケガにより夢を果たせなかった。その後、極真空手を創始した大山倍達の弟子となり人生のターニングポイントを迎えた。
大山倍達は日本全域を回り、柔道、剣道、合気道など、あらゆる流派の武術の達人を制圧し、日本で「神の手」とも呼ばれる武道家である。素手で牛と対決し、岩より堅いという牛角を折ってしまった逸話も有名である。
大山倍達の門下で武術の力を磨きあげた千葉は、1960年代の日本映画界にアクション俳優として入門し、1970年代後半師・大山倍達の一代記を描いた映画3部作に主人公・大山倍達役で出演した。
大山倍達は日本に定着した崔倍達が韓国人であることを忘れないという意味でつけた日本名である。
アクションスターとして日本で地位を固めた千葉さんは、海外にも進出してニューラインシネマが配給した「激突!殺人拳」(1974)に出演し、ハリウッド映画界でも有名になった。