朴槿恵(パク・クネ)と崔順実(チェ・スンシル)の事件によって、韓国の国民は「特権層がいかに腐敗しているか」をよく知るようになりました。ある意味で、この2人が不正を知る切っ掛けを作ったのです。しかし、まだ直さなければならないことが多いと言えます。その1つが大手メディアの問題です。
特権層の利益を代弁
いまだ韓国では、大手メディアが特権層と癒着している問題について、明確な意識を持っていない人がかなりいます。しかし、韓国の3大新聞社(「朝鮮日報」「東亜日報」「中央日報」)はこぞって財閥や政治家たちと緊密に繋がっています。
彼らは特権層の利益を代弁し、守ってきました。
また、地上波の5チャンネル(KBS1とKBS2、EBS、MBC、SBS)の中の4つは直接・間接に政府の支援を受けているため、政府の意図が反映されやすいのです。このように韓国の重要なマスコミは権力から自由ではないと言えます。
正確に言うと、彼らもまた特権層の一部です。たとえば、財界と政界が関わる事件やスキャンダルで、韓国最大の新聞「朝鮮日報」のオーナー家の名前を見つけるのは難しいことではありません。
公共放送のKBSの理事長は、韓国でも大きな影響力をもっている保守主義集団の立場を代弁する発言を多くして物議をかもしました。実際、今のKBSは特権層の影響の下にあると言えるでしょう。(ページ2に続く)