昨今自衛隊でも韓国軍でも不祥事がマスコミを賑わしています。
部隊内の人間関係、もしくはパワハラが原因だと思われます。軍隊は非常時に行動を強いられますので上位下達は絶対であり、生命にかかわる問題だけに命令は守られなくてはなりません。
しかし、それが上官の個人的感情であったり、その命令が明らかに過ちである場合は不祥事の元になります。
最近、日本も韓国も豊かになったせいで若者の忍耐力がなくなったことや権威だけで抑圧することを嫌う社会的雰囲気もこのような不祥事が明るみに出るようになった理由ではないでしょうか(もちろんSNSやネットの普及も大きな理由の一つです)。
私たちの時代は、軍隊は不条理な部分があると割り切って、いかにそのあおりを食わないように行動するかに気を配ってきました。
自分よりも年が若く社会経験が浅くても、先に軍隊に入れば上官として命令する立場ですので彼らを受け入れなければなりません。軍隊という特殊な組織において、社会的尺度で判断し行動すれば必ず角が立ちます。
昔の日本の兵隊映画を見ると、「要領を本分とすべし」という標語をよく目にします。いかに要領よく立ち回り軍隊の不条理な部分を回避し、兵役の義務を全うするかを教えてくれる標語だと受け止めました。
夜中に予告なしの招集がかかる訓練があります。「完全武装して練兵所に集まれ」と号令がかかり、「先着五十名」から外れると練兵所を走らされますので必死でした。
次は、パンツ一丁で集まれと命令されます。この繰り返しを何回かすると要領が働きます。どうせ夜ですので完全武装しても下着や靴下をはいてるかどうかわかりません。完全武装の後はパンツ一丁で集まるわけですから、いちいち丹念にはいたり脱いだりしたら遅れますので、上の軍服をひっかけるだけで下着を着なければ楽勝だということがわかり、要領良く立ち回るのですが、なかには教えてあげてもきちんと下着から靴下まで丁寧に着、遅れては罰としてパンツ一枚で泣く泣くグランドを走る人間が必ずいました。
文=権鎔大(ゴンヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大発行/駿河台出版社)
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