現在BSフジで放送されている韓国ドラマ「善徳女王」で、ピダム役を好演し数々の賞を受賞した、2009年スーパールキーキム・ナムギルが、待望の公式初来日を果たした。 今夏に入隊を控えるキム・ナムギルだが、国の特別な配慮により来日が実現したという。
毎年4月に開催されている<日韓友情フェスタ>は2008年『海神・テジョヨン』のチェ・スジョン、2009年『朱蒙・風の国』のソン・イルグクなどの人気・知名度ともに高い国民的俳優を毎年招待することでも知られている。
今年は3回目を迎え、日韓国交正常化45周年を記念して韓国歴史ドラマ『善徳女王』のピダム役を好演し、日本でも人気急上昇中の俳優キム・ナムギルが特別出演し、 日本でも活躍してる人気歌手 POSITIONも友情出演とあって多くの関心が寄せられていた。
会見には歴史ドラマ『ソヨンド』『大王世宗』のOSTや日本楽曲のカバーで知られる歌手POSITIONが最初に登場し「はじめまして、POSITIONです」と日本語で挨拶した。
日本のファンの印象は「僕が失敗しても暖かく見守ってくれる暖かい人」「韓国のファンに比べると年齢が高くて(笑)お母さんのようです」と報道陣の笑いを誘ったが「歌うときは恋人のように歌います」と ファンへのフォローも忘れなかった。
「アジアの貧困の子供達の為に今まで自分は何をしたかと考えてみると何もしていないと思った。
自分にできることとは歌しかないと思うので、歌を通じて愛を伝えたい。 そしてこのような素晴らしい機会があればぜひ呼んで下さい。いつでも来ます。」とメッセージを伝えて会見場を後にした。
続いて 盛大な拍手に迎えられ登場したキム・ナムギル、「チャリティーという意義深いイベントに参加できてとても光栄です。」という挨拶で会見が始まった。
司会者から“今のご気分はどうですか”と聞かれると「たくさんの方々の関心をいただき感謝しています」と笑顔で答え、質疑応答の時間に移った。
―日本にたくさんのファンがいらっしゃいますが、ファンの方たちへの感想を教えてください。
「私を含め韓国の俳優を愛してくださりありがたく思っております。また韓国のドラマや映画も愛してくださり感謝しております。韓国と日本には違いがあり、日本の方は情熱があることを実感しました。」
―善徳女王」の強いピダム役を演じるに当たりどのような訓練をされましたか?また普段から運動はされていますか?
「運動は大好きです。以前“恋人”というドラマでもアクションをしましたが、韓国ではアクションスクールというスタントを専門的に養成するところがあり、そこで習ったこともあります。アクションに関してはとても興味があり、今後アクション作品もやってたいと思っています。」
―善徳女王」は初めての時代劇でしたが、あらためて学んだことはありますか?
「ピダムとは時代劇の中でも一味違った現代的な役割を持った人物でした。そのため他の出演者よりもやりやすかったと思います。」
―日本に来るようになって、最近日本への考え方が変わったことや新たに感じたことはありますか?
「東京に始めて来た時はビックリしました。高い建物が好きなので典型的な“都市”という感じが先進的ですごいなと思いましたが、文化的にはカルチャーショックを受けたこともありました。また名古屋に行った時は東京とは違い自然的な環境があり、温泉にとても良い印象があります。街それぞれ違ったカラーを持っているので、まだ行っていないところに是非行きたいと思っています。」
―善徳女王」のピダムは演じるのにとても難しい役柄だったと思いますが、作家さんや監督さんからどんなアドバイスを受けましたか?またどういう風に役作りをされましたか?
「ピダムは時代劇の中では新鮮なキャラクターだったと言われています。言葉は現代語を使っていましたし、ピダムが登場する前の善徳女王がとても評判が良かったので、視聴者の方々がピダムというキャラクターを素直に受け入れてくれるかが心配でした。しかし自由に演技して良いと言われたので、日本の漫画のキャラクター“バカボンド”の武蔵や“スラムダンク”の桜木花道を参考にして自分なりに考えました。こうしなさいという話しはほとんどなく見守っていただきました。」
そして最後に、 「当初は韓国にも大変な人がいるのに外国の人を助けることに違和感がありました。しかし外国でボランティア活動をしたときに、基本的な衣食住が整っていない貧しい子供たちをたくさん見ました。そこで気持ちに変化が起こり、韓国や日本というくくりではなくアジアという国や民族を乗り越えて活動していけたらと思うようになりました。韓国と日本はアジアの中でも発展しておりますし、リーダーになっていくと思いますので、これからも貧しい方々のために少しでもこういった活動ができれば良いなと思っています。」 というチャリティーに対する思いとファンに対する感謝のメッセージを伝え会見は終了した。
途中、迷彩柄の服を着た記者を見つけると「軍隊の方ですか?」と話しかけたり、マイクのゴムが気になりはずしてみたりと、クールな外見から一転お茶目な一面も覗かせたキム・ナムギルだが、フォトセッションではリラックスした表情でカメラマンの注文に笑顔で応える姿に彼の気さくな人柄と誠実な一面を見る場となった。益々の活躍が期待される。