「ドクターX ~白衣のマフィア~」、医療描写をめぐり論争…監修医の「制作陣と争って負けた」発言が波紋

※あらすじ・ネタバレになる内容が含まれています。

キム・ジウォン主演のSBSドラマ「ドクターX ~白衣のマフィア~」が医療描写の正確性をめぐる論争に巻き込まれる中、医療監修を担当した医師が自ら見解を明らかにし、注目を集めている。

「ドクターX ~白衣のマフィア~」(以下、「ドクターX」)の医療監修を務めた救急医学科のナムグン・イン教授は10日、自身のSNSを通じて、初めてドラマの撮影現場で監修を担当した経験を振り返った。

ナムグン・イン教授は「ついに『ドクターX』の放送が始まった。初めて現場での監修に参加したドラマだ」と切り出し、「何気なく見ていたドラマの映像が、多くの人々の協力と果てしない忍耐、執念に近いほどの情熱によって作られていることを知った」と明かした。

続けて「俳優やスタッフの皆さんは、現場で本当に大変な思いをしながらも、いつも親切で笑顔を絶やさなかった。みんな自分の仕事に静かな情熱を燃やしている人たちのようだった」と、撮影現場の雰囲気を伝えた。

特に、第1話の冒頭に登場する屋外シーンについて、「恐ろしく寒い冬の日、人けのない午前3時に散水車で道路に水をまいて撮影した」と説明。「みんな正気なのかと思った。とにかく全員が本当に苦労しただけに、『ドクターX』の大ヒットを願っている」と、制作陣への思いをつづった。

ところが、この投稿に対し、あるネットユーザーが「医療監修をされたんですよね?」とコメントを寄せた。

これにナムグン・イン教授は、実際に現場で監修を担当したことを認めたうえで、「医学的に間違っている部分が出てきたら、監修担当者と制作陣が争った末に、監修担当者が負けたと思ってください」と返信。この発言が注目を集めた。

現在、「ドクターX」では、劇中の医療描写が実際の医療現場と異なるのではないかとして、一部の視聴者から疑問の声が上がっている。

特に問題視されているのは、第1話で鼠径(そけい)ヘルニアを整復した後に緊急手術を指示する場面や、心停止した患者に300ジュールの電気ショックを与える場面などだ。

鼠径ヘルニアとは、足の付け根付近から腸などの臓器が飛び出す病気で、整復は飛び出した臓器を元の位置に戻す処置を指す。また、ジュールは電気ショックのエネルギー量を表す単位で、除細動では患者の心臓の状態などに応じて適切な設定が求められる。

一部のネットユーザーは、こうした場面について医学的な整合性に疑問を呈した。また、現実味に欠ける医療描写がドラマへの没入感を損ない、視聴の妨げになるとの指摘も上がった。

こうした中、現場で医療監修を担当したナムグン・イン教授が「監修担当者が負けたと思ってください」と発言したことで、制作過程において医療監修の意見がどこまで反映されたのかにも関心が集まっている。

ただし、教授は個々の場面について具体的な監修内容や制作陣とのやり取りを明らかにしたわけではなく、実際にどのような判断が行われたのかは確認されていない。

一方、「ドクターX」は、天才的な手術の腕前を持つケ・スジョン(キム・ジウォン)が医療界の不条理に立ち向かうメディカル・ノワール作品。9日に初放送され、最高視聴率14.9%を記録した。

なお、日本ではNetflixで配信中だ。

 

WOW!Korea提供

2026.10.12