
葬られて三日目に、より強くなって復活される。
映画『復活男:ザ・レッド』(以下『復活男』)の、最も荒唐無稽でありながら強力な設定だ。根拠のない自信だけが唯一のスペックである就活生・ソクファン(ク・ギョハン)は、ある日自分に「死んでも72時間後には蘇る能力」があることを知る。問題は、この能力に気づいた何者かがソクファンを追跡し始めること。死ぬたびに強くなる男の、奇想天外なチェイス劇が幕を開ける。
人気ウェブトゥ―ンを原作とした『復活男』は、ソクファンを中心に彼を追うブラック(シン・スンホ )、唯一の親友ヨンハ(カン・ギヨン)、頼もしい妹イェリン(キム・シア )が絡み合いながらストーリーが展開する。ヒーロー映画を彷彿とさせる超能力と漫画的なキャラクター、そしてスピーディーなアクションが融合した作品だ。
広告監督出身のペク・ジョンヨン監督らしく、毎シーン視線を惹きつける力が際立つ。実写撮影だけでは表現しきれないアクションシーンには、俳優を3Dスキャンした デジタルキャラクターを活用し、スピードとパワーを引き上げた。撮影カットとデジタルキャラクターの違和感を最小限に抑えるVFX作業も加わり、画面をゲームのようにスピーディーかつ大胆に押し進める。
劇中の主要人物たちの設定があざとく感じられるのも事実だが、そもそもこの映画のタイトルが『復活男』であることを忘れてはならない。リアリティや説得力を求めるより、ヒーロー物の文法として受け止める方が自然だ。
ク・ギョハンは、このすべてを納得させてしまう。突拍子もないセリフも、やや強引な設定も、彼の手にかかればいつの間にか現実に足を着ける。映画のテンポが途切れそうになるたびに、ク・ギョハンが酸素マスクをあてて息を吹き込むのだ。
アクション以上に目を引くのはク・ギョハンの「顔」だ。復活を繰り返す過程で、能天気だがプライドはある就活生から、恐怖に震える平凡な人間、そして怒りに満ちた復活能力者まで、「あらゆるク・ギョハン」が繰り広げられる。
シン・スンホは低く重厚な声とトーンで、ブラックの冷徹な雰囲気を完成させた。英語や日本語などの外国語のセリフを自然にこなすのはもちろん、キャラクターの威圧感をフィジカルで魅せる。カン・ギヨンは主人公のストーリーを支える助言者でありながら、劇の雰囲気を積極的に換気する。劇場で漏れる苦笑いの半分以上は彼の功績だ。
キム・シアもまた、女性キャラクターだからといって消費されることはない。ソクファンとリアルな兄妹を見ているかのような息の合いを見せると同時に、後半には自らアクションまでこなし存在感を放つ。このようにそれぞれのキャラクター性が明確なため、兄妹ケミ、嫌悪から始まるケミ、親友ケミなど、関係性を楽しむ面白さも十分だ。
大げさなメッセージはない。『復活男』が最後まで押し切るのは、結局のところ「ジャンル的快感」だ。映画は「死ねば生き返り、生き返るほど強くなる能力」をいかにアクションとして見せるかに集中する。ストーリーの深みや哲学的な問いよりも、劇場で体感する打撃感とスピード感に焦点を当てた映画だ。
劇の後半からエンディングにかけては、物足りなさが残る部分もある。それまで積み上げてきた事件とアクションのエネルギ-が、後半でやや急ぎ足で整理されてしまうためだ。一本の映画が終わったという締めくくり感はやや弱い。
死んで、生き返り、さらに強くなる。『復活男』は漫画的な設定を、ク・ギョハンの演技とダイナミックなアクションで押し切る。娯楽映画の役割を忠実に果たす熱いヒーロー物。ペク・ジョンヨン監督演出。ランタイム101分。9月30日韓国で公開。
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