台湾、1977年―時代はうねる。音楽と写真と共に。『1977 あの写真の私たち』1977年戒厳令下の台湾。恋や友情、人生に揺れる若者たちが、台湾民主化運動の転機となった「中壢事件」に直面する。言葉も文化も違う彼らを結びつけたのは、1枚の写真だった─。
主演:ムーン・リー、ジニョン(元B1A4)、エディソン・ソン
監督:フィル・タン、フランク・チェン
2025年/台湾・韓国合作/126分/スコープサイズ/中国語・客家語・韓国語・英語/DCP/5.1ch/原題:那張照片裡的我們 The Photo from 1977/日本語字幕:河栗 まゆ美
提供・配給:キングレコード 後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
©2025 Hakka Public Communication Foundation, GrX Studio Co., Ltd. All Rights Reserved.
1977-photo.com
11月13日(金)~19日(木) 先行限定上映 シネマート新宿
11月20日(金) 新文芸坐、K2、Strangerほか全国公開
■海外映画祭出品・ノミネート
《台北金馬映画祭2025》
最優秀撮影賞│最優秀視覚効果賞│最優秀オリジナル映画歌曲賞 ノミネート
台北金馬映画祭│パリ台湾映画祭│メルボルン台湾映画祭│バンクーバー台湾映画祭 出品
■海外レビュー
骨の髄に刻まれた勇気の記憶を呼び覚ます一本
権威主義の影の下で生きる人々が、混乱の中でも信念を守ろうとする魂の物語
歴史は決してスローガンではない。
単なる教科書の一行でもない。
それは人々の感情の中に存在し、避けることのできない選択の中に現れる。
—Harper's Bazaar Taiwan
愛と写真が証人となり、台湾と韓国の民主化の記憶をつなぐ
—InCG Mediaレビュー
反抗には代償がある。それでも自由のために立ち上がる若者たちを描いた力作。
写真があるからこそ、人々が血を流して築いた歴史を記録できる。
音楽があるからこそ、人々は勇気を持って一歩を踏み出せる。
—LINE TODAYレビュー
■イントロダクション
一度きりの出会い。その青春が、時代を変えた。
1977年、戒厳令下の台湾。フォークソングブームに彩られた時代の中、民主化への機運が静かに高まりつつあった。
客家の町・中壢(ジョンリー)で、読字障害を抱えながらも写真に情熱を燃やす范賢英(ファン・シエンイン)、音楽を愛する大学生の李弘國(リー・ホングオ)、そして韓国からやって来たテコンドー指導者の金浩熙(ジン・ハオシー)が運命的に出会う。
そして3人は、台湾民主化運動の転機となった「中壢事件」の激動に巻き込まれていく。
揺れ動く社会の中で、恋や友情、家族との絆を育みながら、自らの信念と未来を模索する若者たち。本作は1977年に実際に起き、台湾民主化運動の原点となった「中壢事件」を背景に、自由を求めて生きた若者たちの青春を瑞々しく描く感動作。
「茶金 ゴールドリーフ」「模倣犯」『赤い服の少女』シリーズなどを手がけた台湾のGrX Studioが制作を担当。韓流スターのジニョンと、台湾の新世代スター、ムーン・リー、エディソン・ソンが共演。1970年代台湾のノスタルジックな風景の中に、愛と希望の物語を紡ぎ出す。
■中壢事件(1977年)とは?
1977年11月19日に台湾桃園県中壢市(現・桃園市中壢区)で発生した選挙不正疑惑をめぐる大規模抗議事件。当時の台湾は戒厳令下にあり、中国国民党による一党支配が続いていた。桃園県長選挙で無所属候補の許信良が出馬するが、投票所で不正が行われたとの疑惑が浮上する。警察が十分な対応を取らなかったため住民の不満が爆発。群衆は警察分局を包囲し、一部が放火。警察の発砲により2人が死亡した。事件後、開票作業は厳重な監視のもとで進められ許信良は当選を果たす。中壢事件は台湾民主化運動の初期を代表する象徴的事件として、後の民主化運動や美麗島事件へとつながる重要な転機となった。
■ストーリー
1977年。台湾は高度経済成長の真っただ中にあった。フォークソング運動が盛り上がり、党外勢力が台頭し始める一方で、戒厳令下の社会にはさまざまな緊張とエネルギーが渦巻いていた。そんな時代のうねりの中、保守的な客家の町・中壢(ジョンリー)にある町初の写真館「華壢(ホワリー)写真館」は、静かに時代の変化を見つめ続けていた。
写真館の主人の娘、范賢英(ファン・シエンイン) は読字障害を抱えており、文字を読むことができない。小学校卒業後は進学せず、父の写真館を手伝いながら、密かに写真撮影を学んでいた。保守的な客家の家庭に育った彼女は、写真家になる夢を父に打ち明けられずにいる。
幼なじみの李弘國(リー・ホングオ) は社会問題への関心が高く、フォークソングの創作にも参加する情熱的な大学生。明るく快活に見えるが、実は長年賢英に想いを寄せている。
ある日、韓国人テコンドー指導者・金浩熙(ジン・ハオシー)が青年団の招きで中壢を訪れる。過去に秘密を抱えた彼の存在は賢英の好奇心をかき立てる。互いを知るにつれ、三人の関係には微妙な変化が生まれていく。
そして1977年11月。不正選挙疑惑への怒りが爆発し、中壢事件が発生。警察署包囲と焼き打ちへ発展した大騒動に、賢英、弘國、浩熙も巻き込まれていく。激動の時代の中で三人は、自分の信念を貫き、それぞれの光を見つけ出そうとする。
■監督からのコメント
フィル・タン/監督、プロデューサー
『1977 あの写真の私たち』が伝えたいのは、単なる恋愛物語ではありません。困難の中でも自分らしく生き、人生の力を取り戻し、世界と向き合う勇気についての物語です。
1970年代の台湾には独特で鮮烈な表情がありました。キャンパスに響くフォークソング、郷土文学論争、静かに成長する半導体産業、西洋思想の流入による自由と開放への憧れ。それは抑圧と希望が共存する時代でした。私たちは映像美術や衣装を通してその時代を丁寧に再現し、人々と時代が織り成す深い共鳴を描いています。
フランク・チェン/監督
現実に縛られ苦境にある人々が、この作品から勇気を受け取り、自分自身の価値や信念を取り戻してくれることを願っています。
1970年代は台湾史における重要な転換点でした。十大建設による経済成長、戒厳令体制、中華民国と米国の断交、フォークソング運動、そして西洋思想の流入。私たちは当時の人々がどのように愛し、信じ、葛藤していたのかを誠実に描こうとしました。理想と現実が絶えずぶつかり合う、純朴でありながら矛盾を抱えた時代。その背景を持つラブストーリーとして本作を完成させました。
■キャスト
ムーン・リー 『青春弑恋』(21)『今日も彼の朝ご飯』(22)『夏のレモングラス』(24)
ジニョン(元B1A4) 「雲が描いた月明り」(16)『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』(25)
エディソン・ソン 『黒の教育』(23)『愛は銃』(23)
シャー・ジンティン
クイーニー・ファン
チュー・ダーガン
ムーン・リー/范賢英(ファン・シエンイン)
Netflixドラマ「次の被害者」で第55回金鐘奨新人賞を受賞。『青春弑恋』では金馬奨新人賞候補となり、「次の被害者 シーズン2」では釜山アジアコンテンツアワード助演女優賞にノミネートされた台湾を代表する若手実力派女優。
韓国の人気アイドルグループ出身。俳優としても高い評価を受け、『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』、「Sweet Home 2」「Sweet Home 3」「警察授業」などに出演。「雲が描いた月明り」でKBS演技大賞新人男優賞を受賞した。
BLドラマ「HIStory」シリーズで注目を集め、『黒の教育』『愛は銃』『環南時候』、「幸せのエチュード」などに出演。「恐怖高校劇場之直播中二間(原題)」や「太陽を見つめた日々 シーズン2」で金鐘奨助演男優賞にノミネートされた。
■スタッフ
監督:フィル・タン、フランク・チェン
脚本:Juliana/アティナ・コー
撮影:ミン・ワン
美術:シュー・インクアン
音楽:クリス・ホウ
★プロフィール
監督、プロデューサー/フィル・タン
映画、テレビ、音楽の分野を横断して活躍するクリエイター。独自の美的センスで知られ、金曲奨や金鐘奨の審査員を歴任してきた。監督、プロデューサー、作詞・作曲家としての顔も持ち、社会的テーマや新しい表現への挑戦を得意としている。
主な代表作は、台湾移民史の100年後を描くSF作品「2049」、消防士の過重労働問題を扱った「火神の涙」、戦後台湾茶産業を描いた「茶金 ゴールドリーフ」、ベトナム人闇医者の葛藤を描く「The Outlaw Doctor 化外之医(原題)」、朝鮮戦争勃発期の緑島に収容された政治犯を題材とした「星空下的黒潮島嶼(原題)」、太平洋戦争を扱った「波の音色」など。
監督/フランク・チェン
広告業界で高い評価を受ける映像監督。独特の映像美と洗練された演出スタイルで知られる。
台湾で開催された2017年夏季ユニバーシアードのプロモーション映像「台北、私たちのホームグラウンド」や「悠遊付」CMなどを手掛けたほか、Disney+、Gogoro、HOLAなど多くの有名ブランドの広告監督としても活躍している。近年は映像・映画分野で活動の幅を広げている。
脚本/Juliana
北京電影学院大学院映画脚本創作専攻修士課程修了。かつてドキュメンタリー監督として金鐘奨にノミネートされた経験を持つ。人物描写に優れ、複雑で長期的な人間関係や成長のドラマを得意とする。
脚本/アティナ・コー
聯合報グループで作文講師を務める台湾人作家・脚本家。2014年から恋愛小説を発表し、2020年以降は映像脚本の世界へ進出。その後はサスペンスやミステリー作品も執筆し、多様なジャンルを自在に手掛ける創作者として知られる。
撮影/ミン・ワン
台湾の撮影監督。サンフランシスコ・アカデミー・オブ・アート大学映画学科卒業。映画、ドラマ、CM、ミュージックビデオなど幅広い分野で活躍する。呉念真、傅天余、蘇照彬ら著名監督と仕事を重ね、『角頭』、「華燈初上-夜を生きる女たち-」などを担当。映画『罪の後』で2022年台北映画祭最優秀撮影賞を受賞した。
美術/シュー・インクアン
台湾を代表するベテラン美術監督。25年以上にわたり映画・テレビ作品の美術制作に携わってきた。
音楽/クリス・ホウ
台湾を代表する映画音楽作曲家、音楽プロデューサー。広告音楽、映画音楽、アルバム制作など幅広く活躍している。
代表作は『藍色夏恋』『あの頃、君を追いかけた』『等一個人咖啡(原題)』『小時代(原題)』『私の少女時代 OUR TIMES』など。2011年に『台北カフェ・ストーリー』サウンドトラックで金曲奨を受賞。2023年には「台湾・クライム・ストーリーズ」で金鐘奨ドラマ音楽賞、『オールド・フォックス 11歳の選択』で第60回金馬奨最優秀オリジナル映画音楽賞を獲得した。台湾の三大エンターテインメント賞である金馬奨・金鐘奨・金曲奨の常連受賞者として知られる。
■推薦コメント
1987年まで戒厳令が敷かれていた台湾。
そんな厳しい時代にも若者たちは新しい夜明けを希求する。
長髪、フォークソング、学生運動。
闘争と弾圧の狭間に咲く切ない恋に胸が熱くなった。
石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー/日本映画大学教授)
1977年の台湾にテコンドー・コーチの韓国人青年がやってきた事から始まる、三角関係恋愛物語。
一見、突飛な設定に見えて、当時の台湾の歴史的事件や韓国の情勢をしっかり劇中に取り込み、
不安な時代を生きる若者たちの純粋で熱くて儚い青春ドラマがリアリティたっぷりに展開する。
台北電影奬で最優秀撮影賞にノミネートされた、陰影に富む美しい映像も忘れられない。
暉峻創三(映画評論家/大阪アジアン映画祭プログラミング・ディレクター)
『1977 あの写真の私たち』“ディレクターズカット版”特別上映会
開催決定!
日本初上映となる、141分のディレクターズカット版を一日限りで上映!!
10月4日(日) 11:35~(1回上映)
会場:シネマート新宿
チケット:2,500円(税込)
※来場者全員に特製ブロマイド(2枚セット)をプレゼント
チケット販売:9月10日(木)20時より下記劇場オンライン予約サイトで販売開始
https://www.cinemart-ticket.jp/shinjuku/schedule/index.php
※劇場窓口では、翌日オープン時より販売開始













