「BTS」不在の“アジアンポップ”という矛盾…グラミー、改編カードを探る

「BTS(防弾少年団)」のグラミー賞ボイコットが、実際に制度見直しの議論へとつながる雰囲気になっている。新設された「ベスト・アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス」部門を擁護してきたレコーディング・アカデミーが、約2週間でこの部門を再検討する可能性を示したためだ。

米国ビルボードが14日(現地時間)に伝えた内容によると、レコーディング・アカデミーのCEOハービー・メイソン・Jr.は最近の声明で、新設部門が自分たちの音楽を十分に代弁できていないと感じているアーティストがいることを認めた。音楽家たちが尊重されていると感じられるよう努めるとし、新しい受賞部門を設ける際のプロセスそのものを改善する可能性にも言及した。

今回の変化は、「BTS」が先月29日にグラミー賞に作品を出品しないと表明した後に起きた点で注目される。当時「BTS」は、音楽が地域や言語で分けられるのではなく、音楽そのものが評価され、愛されることを願っているというメッセージを発信していた。ロイター、ガーディアン、ワシントン・ポストなど主要海外メディアも、この問題をアジアンポップ部門新設をめぐる論争と関連づけて報じた。

当初、レコーディング・アカデミーは新設部門の趣旨を積極的に擁護していた。メイソンCEOは、アジアンポップ部門は音楽を“分離”しようとするものではなく、アジア音楽の多様性と魅力を伝えるためのものだと説明した。また、この部門に出品しても「今年のアルバム(Album of the Year)」など主要部門の競争から排除されるわけではないことも強調した。

しかし、約2週間で状況は変わった。単なる趣旨説明にとどまらず、部門の構成や新しい受賞部門を設ける際のプロセスそのものを再検討する可能性に言及したのだ。

現在アカデミー側は、HYBEをはじめ、K-POP、J-POP、C-POP、インド音楽業界のアーティスト、レーベル、マネジメント関係者らと意見交換を進めていると伝えられている。

Rolling Stoneも、グラミーの態度が変化した点に注目した。「BTS」のボイコット直後までは、メイソンCEOが新設部門の趣旨を積極的に説明していたが、最近では一部のアーティストが、この部門は自分たちの音楽を十分に代弁できていないと感じていることを認めたと報じている。

NMEも、「BTS」のボイコット後にグラミーがアジアンポップ部門を再検討する可能性があると報じた。「BTS」が出品しないと表明してから約2週間の間に、グラミー側が業界との対話を広げ、制度そのものを見直し始めたことで、議論は一つのグループの不参加という問題を超え、受賞部門の妥当性そのものへと広がっている。

争点は今や「アジア音楽のための賞が必要か」という段階を超え、「当事者であるアジアのアーティスト自身が、その賞を自分たちのためのものだと感じているか」へ移っている。アジア音楽にスポットを当てるという名目があっても、アーティストが自分の音楽を十分に代弁できていないと感じるなら、部門を新設した理由を説明するだけでは議論は収まらない。

「BTS」の選択が持つ意味もここにある。これまで何度もグラミー候補になり、受賞への期待も示してきた「BTS」が、今回は競争に参加しないことで、論点は「BTSはグラミーを受賞できるのか」から、「グラミーはグローバルポップをどの基準で分類するのか」へと拡大した。

K-POPがすでに世界の音源・アルバムチャートや大型ライブ市場で主流ポップと競っている状況で、「アジア」という地域基準で別枠を作ることが多様性の拡大なのか、新たな境界線の設定なのか、これが今回の論点の核心だ。

まだ、レコーディング・アカデミーがアジアンポップ部門の廃止や改編を確定したわけではない。しかし、新設の趣旨を擁護していた段階から、業界の意見を聞き制度そのものを再検討する段階へと移ったという変化は明らかだ。今後、部門名や出品資格、審査基準などが実際に変更されるかどうかが、この論争の行方を左右する見通しだ。

WOW!Korea提供

2026.08.16