「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.23「防弾少年団の『12年ぶり』が凄い」

2018.06.09

1970年代に音楽に熱中していた頃、毎週発表になるビルボードのランキングにいつも注目していた。当時はビートルズが解散した後だったが、エルトン・ジョンやイーグルスなどの新曲が常にビルボードを賑わし、そのランキングの影響力は世界の音楽ファンに波及していた。それは今も変わらない。ビルボードは権威であり、そこで1位を取った防弾少年団の快挙に韓国中が大騒ぎになるのもよくわかる。

圏外からの快挙

もちろん、防弾少年団の最新アルバム『LOVE YOURSELF 轉‘Tear’』(「轉」は「転」の旧字体。韓国では今も「轉」が使われている)が、ビルボードのアルバムランキングで1位になったというのは大変なことなのだが、それ以上に注目したいのは、英語の歌詞ではないアルバムが「ビルボード200」の1位になったという事実……それは12年ぶりのことなのだ。
この「12年ぶり」が持つ意味は、とてつもなく大きい。
現代のアメリカではラテン音楽も人気が高いが、アメリカにとってラテンは外国というよりも、感覚としては同じ大陸の一部なのだ。
その一方で、海の向こうのアジアというのは、アメリカから見れば音楽的にはまさに圏外である。
アメリカの音楽がアジアに波及することは当然としても、アジアの音楽がアメリカに押し寄せてくるということは、アメリカ人は考えもしなかった。
その「想定外」の快挙を防弾少年団が達成した。アルバムランキングで1位、シングルランキングでもトップ10に入った。

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