映画『我は神なり』“イヤミス”好き必見!?ホラー映画の手法で“人間の暗部”を炙り出す超実写的アニメ、いよいよ公開!

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人間の暗部や格差社会の問題を起点にした社会派アニメーターとして韓国を牽引し、初の実写映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』が日本でも公開され話題を呼んでいる鬼才ヨン・サンホ監督。そんなサンホ監督の長編アニメ2作目にして、世界各国の映画祭で高評価を獲得した映画『我は神なり』が、10月21日(土)より公開となる。

サンホ監督のアニメ作品に共通するのは、鋭い心理描写と実写的表現だ。長編第1作目『豚の王』は、会社の経営破綻の後に妻を殺した主人公が、15年ぶりに友人を訪ね、当時の記憶を語り合う内に、スクールカーストの果てに起こった事件の真実が明らかにされるというストーリー。『ソウル・ステーション/パンデミック』では、ソウル駅にたむろするホームレスたちから感染が広がっていくが、駅の職員や警察は彼らの必死の助けには耳を貸さず、社会の秩序を守るはずの政府は“恐るべき対策”によって民衆を抑え込もうとする。いずれの作品も、ヒーローやヒロインは一人も登場せず、アニメーションが持っているはずの“ファンタジー性”を愚直なまでに捨て去っている。

そしていよいよ今週末から公開となる『我は神なり』は、ダム建設によって水没する村を舞台に、立ち退き補償金に目をつけたインチキ教団、絶対的な神の存在を信じて希望を見出そうとする村人たち、教団に単身立ち向かう荒くれ中年男など、濃密な人間関係が描かれていく。

詐欺集団の似非教会を舞台に癒しの奇跡で補償金を巻き上げるリアルな設定と描写は、実写映画化を想定して脚本づくりに取り組んだというサンホ監督のこだわりそのもの。田舎町に久しぶりに帰ってきた嫌われ者の中年男ミンチョルは、自分がいない間に村人たちを洗脳した詐欺師の陰謀にただ一人気付き、悪行を阻止しようと奮闘するが、日頃の粗暴な振る舞いが災いし孤立を深めていく。

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2017.10.19