「会見レポ」ポン・ジュノ監督&主演アン・ソヒョン登壇!監督の想いが語られた、映画「オクジャ/okja」記者会見開催!

Q.アン・ソヒョンさんは選ばれた時、どんな気持ちでしたか?
アン・ソヒョン:オーディションを通して当選したというより、自然とキャスティングが決まったという感じでした。公開されてから、気持ちがじわじわ来るのではないかと思います。
ポン・ジュノ監督:面接をするようなオーディションのやりかたではなく、事務所に一度遊びにおいでと声をかけて、オクジャの模型を見せたり、事務所の近くでお菓子を一緒に食べたり、自然と会話をしながら、いつの間にかキャスティングされたような状況だったと思います。

緊張感を与えて意識させることはなく、リラックスした雰囲気の中でやりたいと考えていました。他の話しをしながら過ごしていたが、彼女はカメラが回ると自身の経験によって、ものすごい集中力を発揮する女優でした。

Q.映画の定義について議論もあったが、監督が考える“映画”とは?
ポン・ジュノ監督:作り手として映画の一般論を語ることは難しいと感じます。映画を見るには様々な方法があるが、大きなスクリーンを通して見るのが1番美しい形だというのは変わりません。ですがテクノロジーの発展によって家で見ることも可能になり、デジタルストリーミングで見ることも1つの方法だと思います。60年代にテレビが出た時に映画が終わった考える人もいたが、実際はそんなことはありませんでした。今はテレビと映画が共存しているように、デジタルストリーミングも映画と共存していくのだと思います。規定や規則については、映画産業に関わっている方々がこれから整理していくべきところではないかと考えています。

Q.多くのクリエイターがNetflixを選んび作品作りをする理由は何だと思いますか?
ポン・ジュノ監督:アーティースコッチ監督と会って話す機会があったが、100%創作の自由が与えられて、クリエイティブがコントロールできる環境があると思います。既存のスタジオではなかなかできないことがあると思うが、創作者としての渇望が、Netflixが提供する製作の条件に魅力があるのではないかとおもいます。劇場公開や映画祭での上映も並行して行え、柔軟な対応であることも、多くの監督が関心を持つのだと思います。

Q.自然の表現を宮崎駿監督の作品に影響を受けたと聞いたが、主人公への影響は?
ポン・ジュノ監督:「未来少年コナン」の女の子バージョンだと考えたことがあります。ずっと走り回っていて止めることができないところや、島で暮らしているところなど、共通点があると思います。「ベイブ」のブタが都市へ行くというところや、押井守監督の「イノセンス」のパレードのシーンも参考にしたいと考え、様々な映画、監督からインスピレーションを受けました。

(4ページに続く)

2017.06.24