「インタビュー」「トンイ」「馬医」「イ・サン」手掛けたイ・ビョンフン監督オフィシャルインタビュー

2017.04.18

「トンイ」「馬医」「イ・サン」手掛けたイ・ビョンフン監督オフィシャルインタビュー

ホームドラマチャンネルで4月〜6月にかけて、韓国ドラマ「トンイ」「馬医」「イ・サン」が立て続けに放送される。同ドラマを手掛けたイ・ビョンフン監督のオフィシャルインタビューが届いた。

■CS「ホームドラマチャンネル」で4月より「トンイ」、5月より「馬医」、6月より「イ・サン」と3作連続で放送するが。
私のドラマがたくさん放送されると聞いて、演出者としてとても光栄に思います。至らない点もあるかと思いますが、ドラマを見る楽しさやためになる内容が盛り込まれた作品ですので、おそらく視聴者のみなさんがご覧になって後悔なさることはないと思います。

<トンイの質問>
「トンイ」のお薦めシーンや視聴ポイントを教えてください。
「トンイ」は私の演出作の中で女性を主人公とした2番目の作品でした。朝鮮時代で最も低い身分だった女性が最も高貴な身分になる、まさに最下位から最上位への身分上昇を成し遂げた350年前の実在の人物です。「トンイ」の舞台となった時代は、韓国の歴史の中で最も興味深く、興味深い事件がたくさん起こりました。韓国の時代劇の舞台として、最も多く扱われた時代なんです。その時代を生きたチャン・ヒビンの物語、イニョン王妃の物語、粛宗の物語が最も多くドラマ化されました。これまでに8回ほど時代劇の舞台になりましたが、今後もさらに描かれると思いますし、少し前にも「チャン・オクチョン」というチャン・ヒビンのドラマがありました。「トンイ」はその時代を舞台としているので、とてもおもしろい物語です。
NHKで放送されたときもかなり視聴率がよかったと聞きました。韓国でも大変人気がありましたし、身分の低い女性と王様のラブストーリーということで、日本のみなさんもとてもドラマティックなイメージを持たれたようです。その上、史実に基づいたドラマでした。低い身分だったトンイが賤民の権利を守るために努力し、庶民たちの困難と哀願の思いを酌んで解決する、そんな役柄をヒロインが担いました。トンイの息子である英祖は朝鮮時代に民を最も愛し、名君として知られる王様です。トンイという人物が低い身分から王の母になるまでの過程が描かれた、とてもドラマティックな作品です。

<馬医の質問>
撮影中の今だから話せるエピソードはありますか。
チョ・スンウさんはこの「馬医」がドラマ初出演作でした。初めてドラマに出演して、とても苦労をされました。その後もドラマにどんどん出てくれたらいいのにな、と思っていますが、あまり出ません(笑)。それがちょっと残念です。私の作品で主人公を演じた人はたくさんのドラマに出るようになるのですが、チョ・スンウさんだけはドラマをあまりやらないんです…。ミュージカルや映画を中心に活動しているので。「馬医」はとてもいいジャンルの作品でしたし、チョ・スンウさんも素晴らしい演技をしてくれました。

「馬医」のお薦めシーンや視聴ポイントを教えてください。
朝鮮時代に初めて外科手術を行った人物の物語です。もともとは獣医でした。獣医から人間の病気を治す医師となり、王の主治医になったとてもドラマティックな人物です。ペク・クァンヒョンという顕宗の時代に実在した人物を描きました。今の時代、獣医はとても重要な存在です。ペットを飼う人も増えましたし、家畜を飼育している人もいます。しかし、昔の獣医は好待遇を受けられませんでした。医師すら軽視されていた時代ですから、獣医は言うまでもありません。そんな獣医が400年前の朝鮮時代にどんなふうに獣医となり、どんな生活をして、どんな仕事をして、朝鮮時代の組織である司僕寺(サボクシ)という官庁ではどんなふうに獣医を育てたか、そうした歴史をドラマで見せました。その獣医から医師となり、朝鮮時代の貴人の外科手術を担った最初の外科医、ペク・クァンヒョンの物語を描いた意義深い作品です。

<イ・サンの質問>
主演のイ・ソジンさんはどのような俳優さんですか。
イ・ソジンさんは最初、少し頑固なところがある俳優でした(笑)。ちょっとですけれど。でも、「イ・サン」が終わってからとても謙虚になりました(笑)。
「イ・サン」が放送されて、日本でとても有名になったんです。韓国でもとても人気が高かったのですが、日本の視聴者のみなさんにもとても愛されて、よりいっそう素晴らしい人になったと思います。

「イ・サン」のお薦めシーンや視聴ポイントを教えてください。
朝鮮王朝の歴史の中には、ずば抜けて優れた業績を残した2人の王がいます。ひとりはハングルを作った世宗、もうひとりは朝鮮後期に素晴らしい文治政治を行い、民を愛した人物、正祖です。正祖は朝鮮時代の王の中でも特にドラマティックな人生を歩みました。世子だった頃から暗殺の危機にさらされ、即位してからも刺客たちに命を狙われた−(下剋上などがあった)日本ではありえたかもしれませんが、朝鮮では想像すらできない−そんな人生を歩んだ王が正祖でした。その正祖の素晴らしい人生を描き出したのが「イ・サン」です。韓国では、大統領選挙のたびに「正祖のような政治をする」と演説する候補者が現れます。とても立派な王様なので。そんなドラマティックかつ、素晴らしい政治を行った王の物語が「イ・サン」です。

■監督の作品では、厳しい環境で生きる道を見つけた女性のサクセスストーリーが多くありますが、なぜそういった女性を描くのでしょうか。
女性を主人公にしたドラマには、色とりどりの物語を描けるという長所があります。ラブストーリーをたくさん盛り込むことができますし、戦場でのアクション中心ではなく、細やかな物語を繰り広げることができます。「宮廷女官チャングムの誓い」も「トンイ」もそうでした。その代わり、実存の人物を描く場合は、波瀾万丈な一生を送った人物を探すのに苦労します。朝鮮時代の女性の役割はとても限られていましたし、女性に関しては記録もほとんど残っていません。
「宮廷女官チャングムの誓い」と「トンイ」は非常にヒットしたのですが、職業を探すのがポイントでした。朝鮮時代の女性の多くは家の中で子育てをしていましたが、それではドラマ的につまらないからです。チャングムは医女であり料理人で、トンイは監察府で事件の捜査をする刑事のような役割を担い、のちに王の側室になる女性でした。王族の女性を除いて、朝鮮時代に仕事を持っていた女性は医女、巫女、妓女、女官でしたが、チャングムもトンイも女官だったでしょう。ほかには詩文や書画を書いた女流文人が数百人いますが、全50話で描くほどの波瀾万丈で興味深い人生の物語がありません。文人の中には、許蘭雪軒(ホ・ナンソロン)というとても有名な女性もいますが、26歳の若さで亡くなったので全50話のドラマを作るほどのネタがなかったのです。
「馬医」を演出したときは脚本家(キム・イヨン)の強い希望があってチョ・スンウさんをキャスティングしました。

■他に、時代劇ならではの苦労と言えば?
冬は寒さで苦労して、夏は暑さで苦労します。冬の撮影中は夏のほうがましだと思い、夏になると冬のほうがましだと思うようになります。本作の撮影はとても暑くて、特に7、8月はものすごい暑さでした。35〜37度の日に撮影をするときは、日なたに出るのが恐ろしかったですね。

■監督は常々「時代劇こそが自分の居場所だ」と仰っていますが、時代劇のどのような点に、現代劇にはない魅力を感じているのでしょうか。
視聴者、特に青少年に文化や風俗、歴史の教えという教訓を見せられるところですね。たとえばドラマで外知部という人権制度を描くことによって、視聴者が500年前の朝鮮王朝時代の事実を知り、自国の文化に対する自負心を抱いたり、自国の歴史や文化、風俗、先祖の偉業を知って、そのおかげで末裔である自分たちが元気に生きているんだなと感じたりするということ。歴史上で悪いことをした人はみんな滅びるでしょう?悪いことをしてはいけないという教育的な側面もあるところが時代劇の強みだと思います。短所は、流行に乗ることができないということです。流行語のおもしろさなどを盛り込むことはできません。もう少しすれば、韓国では崔順実をモチーフにしたドラマがたくさん出てくると思いますが、時代劇ではそういったものを取り扱うことができません。
おもしろくないということはないはずです。ぜひご覧ください。

■日本では、日本の時代劇ドラマの制作が減っているのが現状です。若い方に歴史に興味をもってもらうためにも、制作し続けなくてはいけないと思いますが、監督は時代劇ドラマについてどう思われますか。
私が時代劇を作るときは2つのことを重視しています。ひとつは「おもしろくなければならない」、もうひとつは「ためにならなければならない」ということです。歴史ドラマには教育的な部分がありますので、必ずやためになるものでなければならないと考えていますし、常にそれを描いています。最新作の「オクニョ〜運命の女(ひと)〜」では主人公が悪いことをする姿も見せましたが、作品にはいつも「善良で立派な人は成功し、よこしまな悪人は滅びる」という勧善懲悪的な内容とメッセージを込めているので、青少年をはじめ、ドラマを見たすべての人の心があたたかくなり、善良になり、正しく生きなければならないという考えを持つようになるのではないかと思います。ですから、日本の視聴者のみなさんにも「いいドラマだな…」と感じていただけるのではないかと思いますし、そのように感じていただけたら、制作者としてとてもありがたく光栄です。

■日本の映画、ドラマでお好きな作品はありますか。
日本の時代劇、大河ドラマをよく見ています。去年は「花燃ゆ」を見ました。でも、最近の大河ドラマは最初は視聴率がいいですが、だんだん下がっていくのが問題ですね。

■日本の俳優でキャスティングしてみたい人はいますか。
「半沢直樹」に出ていた彼……!!(堺雅人)

トンイ(全60話)
[一挙放送][アンコール放送][ノーカット版][日本語字幕版][HD]
★放送日:4/12(水)スタート!毎週(火・水・木)後0:15〜2:00
※4/12(水)・20(木)・25(火)は〜後1:45
※4/26(水)は後0:30〜1:45

馬医(全50話)
[ノーカット版][日本語字幕版][HD]
★放送日:5/31(水)スタート!毎週(月・火・水) 後3:15〜4:30他

6月「イ・サン」一挙放送スタート

素材提供:松竹ブロードキャスティング

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