JYJジュンスの「ドリアン・グレイ」、なぜこんなに美しいのか

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人気グループJYJのジュンスだから、ジュンス色を着たドリアンはステージの上で誰よりも光った。 純粋だった少年が堕落に染まっていく過程はジュンスによってより一層繊細に描かれた。

ジュンスは創作ミュージカル「ドリアン・グレイ」で、美しくて堕落する欲望に捕われたドリアンに扮する。

オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」を原作にした作品で、英国の貴族青年ドリアン・グレイが永遠の美しさを貪欲に求めて、自身の肖像画と魂を交換して起こる話を扱う。

「ドリアン・グレイ」は原作と共に「耽美主義」を主な主題にしている。既存創作ミュージカルでほとんど扱ったことのない「美しさ」という素材は、哲学的ながらも麗しく劇の中心軸を成した。

この中で誰よりも核心的な人物は「美しさ」の象徴であり結晶体であるドリアンだ。ジュンスは自身の美しさを永遠に守るため、内面の醜悪さを選ぶ過程は数万種の感情を昇華させた。

ドリアンは劇中で最も立体的な性質を帯びているキャラクターだ。ジュンスはドラマチックなナンバーを歌ってドリアンの心境の変化を観客に効率的に伝達する。

「美しく止まってしまった私」、「きらびやかな美しさ」、「また違う僕」、エンディングナンバーである「ドリアン・グレイ」までジュンスはソロナンバーで特に爆発的な感性を具現する。この他にもパク・ウンテ、チェ・ジェウンと共に歌うナンバーで見せてくれるハーモニーはジュンスが、いつのまにかミュージカル俳優としての位置をしっかりと固めたことを証明する。

非現実的という状況の中で誰より現実的な苦悩をする複雑なキャラクターのドリアンは、ジュンスと出会って美しさの正当性を探しだした。ジュンスが作り出したドリアンの世界観は観客を魅了させ、その中で生き生きと歌われるジュンスのナンバーは観客の耳を満足させる。

2016.09.17