「コラム」〔第5回〕 韓国女性の生き方/国際結婚の難しさ

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第5回 国際結婚の難しさ

 

かつて、はまった韓国のインターネットサイトがあります。「韓日カップルのラブストーリー」というサイトですが、日本人のパートナーをもつ韓国人が、韓国人の目線でラブストーリーを語るサイトでした。

 

韓日カップルのサイト
サイトの「韓日カップルのラブストーリー」には、なれそめだけではなくて、両国の文化の違いから国際結婚の相談、子供の育児問題、日本語の勉強方法までが書かれていました。
その掲示板にはみんな書き込みで自分の意見を出し合います。お互いに共感することが多く、異国の日本で生活している私にとってはとても癒されるサイトです。
会員登録の資格としては、カップルであることを証明できる2ショットの写真と簡単な自己紹介が必要でした。
自己紹介には決まった質問項目がありますが、交際期間(結婚経歴)、両方の居住地、年齢の差、お互いになんと呼び合っているか、加入のきっかけなどです。最初、登録用にカップル写真を載せることにさすがに抵抗はあったのですが、みんな恥ずかしいながらしぶしぶと載せます。
基本的に、掲示板や書き込みはネットネームを付けて行なうので、実名や年齢などは公開されないのですが、文章の内容やカップル写真などから推測すると、大体20代~30代が多いようです。
お住まいも韓国や日本だけではなく、アメリカ、イギリス、タイ、オーストラリア、カナダなど各国に広がっています。

 

国際結婚は親に反対される?
韓国で日本関連の仕事につき仕事場で知り合うカップルがいれば、日本へ留学やワーキングホリデーに来て友達として知り合って交際に発展したカップルもいます。また、日本人のほうが駐在員として韓国に渡り韓国で出会ったカップルもいれば、韓日以外の国でカップルになった韓国人と日本人も意外と多いようです。もちろん、後者のカップルは韓国語でもなく日本語でもなく英語で会話をするそうです。
なによりこのサイトでびっくりしたのは、「結婚を反対される」という悩みが多いことです。
浮かび上がってくるのは、「相手に会っていないのに猛反対する両親が多い」という事実です。そこには、韓日の歴史問題がからんでいるのでしょうか。
加害者と被害者の立場の違い、事実に対する認識の差、それは韓日カップルにとっては永遠にジレンマに陥る未解決な問題です。
定めでしょうか。恋に落ちた自分を責めるのも可哀想ですね。無視できればそれほど楽なことはないですが、できないからこそ余計に心が痛むのです……反対する側も反対される側も。
一体、なにが一番大事なのでしょうか。
歴史?
国籍?
いやいや大事なのは人間性ですよね。本人に会ってみてから判断しても遅くないでしょう。
自分の子供が選んだ人を信じてあげられればいいのですが……。すんなりと結婚できた自分が恵まれたような気がしました。

 

母親と父親の反応の差
娘が未婚のまま老いてしまうのではないかと不安がっていた私の母親。ある日突然結婚しますよと連れてこられたムコは日本人でした。
初対面で母親はあっさりと「年収は?」「家族関係は?」「学歴は?」など、次から次へと質問攻めにしてきました。
たとえ韓国人だとしても同じ質問をしたと思います。返ってきた返事に母親は一瞬笑顔をみせてくれました。「どうぞ、どうぞ、もらってください。1日でも早くあげたいですよ」といわんばかりでした。
いや、興奮すらしているような様子でした。私ってそんなにやっかいな娘だったのかしら。「そんなに目障りだったの?」と聞いたら、「ホッとした」と正直に言っていましたね。
父親の反応は?
今までどんなに反対しても娘にさんざん好き勝手なことをされてきたので、「お前の人生だからお前にまかす。自分で責任を取りなさい」と言いました。
反対しても無駄だと思ったのでしょう。それでも、「一言だけ言わせてもらおう。男を見る目が違うなあ」と付け加えました。まあ、それは娘を放したくない父親の最後の嫉妬でしょうか。だって姉が結婚するときは「離婚して帰ってきていいから」と言った父親でしたから。
彼の両親のほうは、別に私の人格をみて許してくれたとは思いません。きっと息子に対する信頼が決め手だったと思います。
おそらく勇気の要る決断だったのでは?

 

文=スヨン
コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/

2016.05.24