一人十色だ。演技をするアイドルという呼び名を取って演技派俳優でもてなされているJYJパク・ユチョンの話だ。ほっぺたをボールのように膨らませれば可愛いし、丸い目から涙をぼろぼろ流せば慰めてあげたいし、素早いアクションを消化する姿は、本当に男らしい。

 

　パク・ユチョンは21日に放映終了されたSBS水木ドラマ「匂いを見る少女」(脚本：イ・ヒミョン、演出：ペク・スチャン、オ・チュンファン)を通じて確実に成長した。愛想のない男から始まって可愛い王子と切ないメロ男、情熱のボディーガードをたどりながら積み上げてきた魅力が複合ジャンルである今回の作品で光を放った。メロからコミック、アクションまでできる俳優であった。

 

　「匂いを見る少女」は3年前にバーコード殺人事件で妹を失った無感覚な一人の男と、同じ事故に遭って奇跡的に生き返ったが以前の記憶を全部失ってしまった超感覚の持ち主である1人の女の話だ。劇中パク・ユチョンは女優シン・セギョンと息を合わせてさわやかなコンビを完成した。作品に対する評価の中でとにかくパク・ユチョンという俳優に対する評価はべた褒めだった。

 

　劇中パク・ユチョンが演技するチェ・ムガクは、妹が死んだ後、感覚を失った警察。彼はムガクを消化するためにいろいろなジャンルの演技をこなさなければならなかった。シン・セギョンとコミカルながらもときめくメロを作りながらも線の太い演技が必要だった。警察でミステリーバーコード事件を捜査する時は、カリスマのある姿とアクションまで要求された。そしてこれらすべてをやりこなした。

 

　パク・ユチョンが八色鳥（ヤイロチョウ）の演技をすることができたのは几帳面なモニタリングがその秘訣だった。制作スタッフは最終回の放送を控えて、彼が撮影の途中に休むことなくペク・スチャン監督とオ・チュンファン監督、そしてイ・キルボク、チョン・ミンギュン撮影監督と共に撮影分を確認する姿を公開した。

 

　今年の初めに進められた予告撮影、そして劇中チョリム(シン・セギョン役)との初めての出会いで頭にケガをした設定の時、頭に血を付けたままモニターを凝視する姿も含まれている。また、パク・ハンビョルが演技したモデルのチュ・マリの疑問死を捜査するために行った絶壁の撮影当時にも、座ったまま自分たちの演技場面をモニターするのに余念がなかったという。
　特に劇中、美容室の窃盗犯を探すために立ち寄ったサウナでも、彼は羊頭をしたままモニターに視線を固定していて一層目を引いている。それだけでなく彼は自身の専売特許である「チャ～」をはじめとするいろいろな方法で撮影現場の雰囲気メーカーとしても活躍してきた。

 

　このようなパク・ユチョンの努力のおかげで、ドラマは韓国だけでなく中国、日本を含む東南アジア、そしてさらに最近ではアメリカのドラマ関係者たちにまで惚れこまれた。
　ある関係者は「パク・ユチョンさんが今回のムガクのためにロマンスとコミックだけではなくアクションと大食いを含んだ八色鳥演技を披露してきたが、秘密はまさに制作スタッフが感心するほどの演技に対する几帳面なモニターにあった」とし、「また我が身を省みないでシン・セギョンさんと熱演を広げて視聴者たちを笑わせたり泣かせたりしたパク・ユチョンさんに感謝しています」と話した。

 
　パク・ユチョンの容貌はカリスマよりは可愛い方に属する。丸い目と顔がメロ、ロマンチックコメディによく似合う。こういう彼の魅力は今回の作品でオ・チョリム(シン・セギョン役)との愛らしいロマンスで花を咲かせた。ハゲ頭のかつらにもきらきら光るイケメンを自慢していたのに、チョリムにすねた時はまた、愛嬌の混ざった可愛い男になった。

　特にパク・ユチョンとシン・セギョンのコンビがキャラクターをより一層生かした。さわやかな雰囲気に変身したシン・セギョンは、真剣なメロと愉快なロマンチックコメディを全部消化可能にしたパク・ユチョンと愛らしいカップルを完成させた。いわゆる笑いで視聴者までひきつけて、ドラマにより一層のめり込ませた。まさに「女心を盗むどろぼうだ」。

　警察のチェ・ムガクはカリスマまで備えた。バーコード殺人事件の犯人クォン・ジェヒ(ナム・グンミン役)との対決では緊張感を生かしたし、線の太い演技と深い感情表現で、キャラクターをより一層立体的に作り出した。何よりロマンスとコミック、スリラーの3つのジャンルが絡まっている作品で、キャラクターを無理なく消化して説得力ある演技をやり遂げたという点を褒めたい。

 

　様々な作品とキャラクターを通じて着実に積み重ねてきた演技を「匂いを見る少女」を通じて、また、一層上に引き上げたパク・ユチョン。彼の魅力が集合されたキャラクターであるチェ・ムガクを離れて次の作品ではまた、どんな演技で大衆をひきつけるのか期待を集める。